九国大付・佐倉 勝負強さ発揮の決勝打 巨人・水野雄仁スカウト部長「彼の魅力はとにかくバッティング」

[ 2023年7月8日 04:50 ]

高校野球福岡大会2回戦   九州国際大付8―1嘉穂総合 ( 2023年7月7日    北九州市民 )

<九州国際大付・嘉穂総合>3回、勝ち越しの適時打を放つ佐倉(撮影・柴田春男)
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 福岡大会は2回戦3試合が行われ、花巻東の佐々木麟太郎内野手(3年)らとともに「高校生四天王」の一角、九州国際大付の主将・佐倉(3年)は、同点の3回に勝ち越しの決勝適時打を放つなど2打数1安打2四球。視察に訪れたプロのスカウト陣もその成長力を評価した。チームも連覇へ向け7回コールドと好発進した。

 高校通算31本塁打でプロ注目の左の大砲・佐倉がラストサマーで勝負強さを発揮した。2―2で迎えた3回1死二塁で迎えた第2打席。左前へ勝ち越しの適時打を放って流れを引き寄せた。

 スタンドには日本ハムの稲葉篤紀GMをはじめ、プロ球団のスカウトも数球団が大挙。巨人の水野雄仁スカウト部長は「彼の魅力はとにかくバッティング。主将になって積極的にチームを引っ張っている」と評せば、ヤクルトは橿渕聡スカウトデスクら4人が視察。「成長を感じる。対応能力が上がって強さと柔らかさを兼ね備えてきた。これからも注視していきたい」と絶賛した。

 最初の打席は、最高の場面で回ってきた。初回、3連打で無死満塁と先制の絶好機。しかし、初球の直球を見逃すと、最後は高めの直球を空振り三振。佐倉は「(初球は)変化球を狙っていて手が出なかった。あそこに手が出るようになれば調子が上がってくると思う」と悔しがった。楠城徹監督は「一番打ちやすい高さだったのに見逃した。夏は負けたら終わり。もっとがむしゃらにピッチャーに向かっていかないと」と期待の高さゆえに手厳しかった。

 それでも3、4打席目は四球を選び、この日は2打数1安打。チームも7回コールド勝ちで連覇へ向けて好発進した。試合前には優勝旗返還も行い「まずは勝つことだけを意識していた。課題はあったが、1勝できたことは良かった。また(優勝旗を)取り返したい」と連覇を宣言した主将。自身のバットで、春はたどりつけなかった聖地へチームを導く。(本間 正則)

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