広島・大瀬良 トンネル脱出71日ぶり3勝目「結果出て良かった」7回9K無失点の好投でエース健在示す

[ 2023年6月25日 05:00 ]

セ・リーグ   広島3ー1巨人 ( 2023年6月24日    マツダ )

ヒーローインタビューを終えファンの声援に応える大瀬良 (撮影・奥 調)
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 広島・大瀬良大地投手(31)が24日の巨人戦で4月14日のヤクルト戦以来、71日ぶりの3勝目をつかんだ。5年連続5度目の開幕投手を務めた今季にあってカード初戦以外での登板は今回が初めて。“格落ち”に奮起した7回零封でエース健在を示した。土曜日のマツダスタジアムでは開幕から7連勝に貢献し、3位・巨人に再び0・5ゲーム差に迫った。 

 大瀬良が長いトンネルを抜け出した。2勝目を挙げた4月半ばから実に71日ぶりの勝利。やっと笑顔が戻った。

 「2カ月ちょっと勝っていないと気持ち的にも苦しいな…と。自分の投球がふがいないところがあったので、流れを変えたいなと思って、マウンドに上がった。結果も出て良かった」

 4月14日以降の6試合で4連敗。特に前回13日の楽天戦では9安打を浴びた5回5失点で5敗目を喫した。迎えたリーグ戦の再開。順番を入れ替える形で初戦を好調の九里に譲り、2戦目に回った。節目で先陣を任されなかった事実を受け止め、期する思いをボールに込めた。

 初回2死三塁では岡本和を直球で中飛。1死から中田翔に右翼線二塁打を浴びた2回も大城卓を直球で三邪飛、門脇も直球で左飛に退けた。勝負どころで制球ミスはなく、何より球威が勝(まさ)った。先制直後の4回2死三塁でも中田翔を空振り三振。得点後の失点が目立った不振時とは対照的に要所で粘った。5回以降は安打を許さず、無四球で7回103球を力投。本来の姿を取り戻した。

 広島の先輩で、右肘手術から2年ぶりに勝利したツインズ・前田に祝福の連絡を入れたところ逆に激励された。「ナイスピッチングでしたと連絡をした。僕の登板(日)も知っていたので“いいピッチングを見せてもらえたので僕も頑張ります”とやりとりをした。いい報告ができそうです」。新井監督も「勝ちがつかない状況が続いていたので本人も苦しかったと思う。チームにとっても大地(大瀬良)にとっても大きな1勝になった」と目を細めた。

 もちろん、余韻に浸るつもりはない。「僕自身も2つ借金をしていますし、こういう成績ではいけないと思っている。今日みたいな投球が継続できるようにしたい」。3位・巨人に0・5ゲーム差だけでなく、5日の時点で最大9差あった首位・阪神も5差に近づいた。エースが健在なら、まだまだ上を目指せる。(長谷川 凡記)

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