広島・坂倉 今年も支援弾!!病気と闘う子供たちへ「少しでも力になれたら」

[ 2023年3月29日 06:55 ]

広島・坂倉

 広島・坂倉将吾捕手(24)は28日、昨年に続き一般社団法人日本プロ野球選手会が支援する「ドナルド・マクドナルド・ハウス」への社会貢献活動を継続することを表明した。今季も1本塁打につき5万円を寄付。子供たちに勇気と希望を与えるためにも、本塁打量産を誓った。

 未来ある子供たちの力になる。2日後の開幕を前に坂倉が決意を新たにした。長丁場となる戦いに臨む原動力の一つが社会貢献活動だ。昨年に続き2年連続で同活動を継続する決断を下した。

 「僕らは不自由なく野球をさせてもらっている。少しでも恩返しで示すことができればと。選手会として協力したいという思いが芽生えた。幼い子は、まだまだ夢があるので、少しでも力になれたらと思った」

 恩返しは本塁打での還元だった。今季は1本塁打につき5万円を「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を運営する公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン(DMHC)に寄付する。昨季は自己最多の16本塁打を記録して80万円を寄付した。既に今年は「20本塁打」をシーズンの目標に掲げているが、さらなる高みも見据えて意気込んだ。

 「目標にするのは大事だと思うので、20本を目指して頑張りたい。やってみないと分からないが、21、22本と増えていけば。1本でも多く打てるように頑張ろうと思う」

 目指すはベーブ・ルース級の活躍だ。今でも語り継がれている逸話の一つが「約束のホームラン」。1926年のワールドシリーズで病気と闘う少年に本塁打を約束したベーブ・ルースは同シリーズで実際に本塁打を放ち、勇気と希望を与えたという話だ。坂倉も病床で闘う子供たちに自らのバットで希望を与え、支援につなげる算段だ。

 「まだ(施設には)行けていない。今年はシーズンが終わって、落ち着けば、行って(子供たちに)会ってみたいなという思いはある」

 胸を張って対面するためにも、成長した姿を示したい。31日から始まる戦いに向けた準備も整った。「体は問題ない。不安なく入っていける」。昨季は捕手のほか、一塁や三塁を守り、チームで唯一143試合に先発出場した。高卒7年目の今季は正捕手の座をつかみ取り、子供たちに勇姿を届ける。 (長谷川 凡記)

 ▽公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン 自宅から遠く離れた病院で入院、通院する子供を、その家族が精神的や経済的に大きな負担なく看病ができるように、病院近くに低料金で滞在できる施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の運営を行っている。日本では全国12カ所で運営されており、運営費は企業や個人からの寄付によりまかなわれている。

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2023年3月29日のニュース