壮行試合4戦目でやっと出た!侍“春1号”は岡本和 不調の山川に代わって一塁レギュラーもあるぞ

[ 2023年3月5日 05:10 ]

侍ジャパン壮行試合   日本代表4-1中日 ( 2023年3月4日    バンテリンD )

<侍・中>7回、勝ち越しソロを放つ岡本和(撮影・会津 智海)
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 迷うことなく振り切った。初球。真ん中寄りに入ってきたカットボール。岡本和らしい思い切ったスイングで捉えた打球は一直線に左翼席へ消えた。

 「しっかりボールに入っていけて、一発で仕留められたのは良かったです」。壮行試合4試合目での侍ジャパンの初アーチを謙虚に振り返り、ヒーローインタビューでも「最高です」を2度続けて控えめに笑いを取った。

 壮行試合では初戦は一塁、続く2試合は左翼。4試合目で初めて本職の三塁で出場した。複数ポジションを守れることは欠かせぬ条件。「(岡本)和真はこっちが連絡する前に、自主トレから外野の練習をしてくれていた」。栗山監督はその姿に侍ジャパンに必要な魂を感じていた。

 巨人で不動の4番を張る男だが、その姿はいつも献身的だ。守りだけではない。2月26日の壮行試合では無死三塁の場面、内野が下がっているのを見て二ゴロで打点を挙げた。チーム打撃も、右打ちもこなす。その献身さが原動力となって4試合連続安打&打点。それでも「それは意識せずに、本戦で役割をこなせるよう準備したい」と謙虚に言った。

 試合前、大谷のフリー打撃は着替えの途中でスリッパを履いていたため、ベンチから見た。「スイングの力強さとか弾道とか、びっくりした」。間近で見られなくても、その驚きから確かな化学反応は起こった。大谷が二刀流なら、岡本和はどこでも守り、どんな打撃もする。山川の調子が上がらないだけに、本番で一塁スタメンの可能性もある。若手から「師匠」と呼ばれる26歳が世界一へ侍のオプションを広げていく。(秋村 誠人)

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