阪神・岩崎 今春初実戦で3人斬り「昨年は試合では使ったことはないですね」シン・チェンジアップに手応え

[ 2023年3月5日 05:15 ]

オープン戦   阪神2ー4オリックス ( 2023年3月4日    甲子園 )

<神・オ>4回を無失点でしのいだ岩崎(撮影・岸 良祐)
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 阪神・岩崎が満を持して、今春初の実戦登板を果たした。4回から2番手でマウンドに上がると、まずはゴンザレスを真っすぐで見逃し三振。続く宗はスライダーで二ゴロに封じた。真っすぐとスライダーのみの7球で簡単に2死。ただ、3人目の若月には、どうしても試してみたいことがあった。

 仮に安打されてもかまわない。外角の同じコースにチェンジアップを3つ続けた。136キロ(ボール)、133キロ(空振り)、そしてカウント1―1からの外角低め138キロで三ゴロ。代名詞でもある無表情のままマウンドを降りたが、打者の反応を見て胸中はおそらく手応えたっぷりだったはずだ。

 「ツーシームに近いチェンジアップを何球か投げました。昨年は試合では使ったことはないですね」

 ツーシームとは一般的に直球に近い球種で、左投げの場合だと軌道は右打者の外角方向へシュートのように切れていく。チェンジアップよりも変化は小さく球速も上がる。岩崎は昨季、全896球のうちチェンジアップを155球投げたが、その平均球速は131キロ。この日の3球全てが、その平均を上回っていた。

 「ブルペンでも投げられているのですが、試合で使えるかどうかはまた別なので。開幕まで投げられるように練習はします」

 新球というよりは、もう一つのチェンジアップというイメージ。沖縄・宜野座のブルペンでもいつも“次、チェ、いきます”と繰り返して精度アップに取り組んでいた。

 10年目、32歳を迎える今シーズンはセットアッパーとして、8回のマウンドを期待される。対戦が増えれば相手打者は慣れ、研究もしてくる。「シン・チェンジアップ」の習得で、岩崎もまたその上をいく。

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2023年3月5日のニュース