巨人・坂本 復活GO砲、今春初安打がソロ「良い当たりでしたね」

[ 2023年3月5日 05:30 ]

練習試合   巨人3-4韓国・サムスン ( 2023年3月4日    沖縄セルラー )

<巨人・サムスン>7回、ソロ本塁打の坂本(中央)はナインに出迎えられる (撮影・西川祐介)
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 巨人・坂本勇人内野手(34)が4日、韓国・サムスンとの練習試合に「6番・DH」で出場し、7回の第3打席に中越えのソロ本塁打を放った。実戦4試合目、12打席目での今春初安打が本塁打。不本意な成績に終わった昨季からの巻き返しへ、WBC出場を辞退して調整に専念している大黒柱が、テーマに掲げる長打力で復活の兆しを見せた。

 復活への号砲だ。坂本が力強いスイングで捉えた打球はバックスクリーン左へ。「長打力をもう一度取り戻したい」と掲げていた男は、納得の表情でダイヤモンドを一周した。

 「結果が出て良かった。良い当たりでしたね」

 待望の快音が鳴り響いた。7回の第3打席。1ボール1ストライクから外角145キロ直球を強振。紅白戦も含め、実戦12打席目での初安打となる中越えソロとなった。「(思い描くスイングは)数少ないですけど、あの一本に限っては」と自賛した一打。追い求める姿を那覇キャンプ最後の実戦で披露した。

 試行錯誤の日々だ。前日の練習では、フリー打撃後に中田翔と意見を交わしながらロングティー。守備練習の順番へと切り替わっていることに気づかないほど夢中で振った。試合に出場せず個別調整だった2月22日は、室内練習場で約2時間、黙々とマシンを打ち込んだ。チーム最年長の中島に打撃を見てもらい、タイミングの取り方などを話し合う場面も。納得いくまでバットを振っていた。

 午前7時から始まるアーリーワークでも、スイングの力強さが日に日に増した。スイング数が任されている中で、10球をしっかり振る連続ティー打撃などで丁寧にスイングを確認。昨季の本塁打は2年目の08年以来、14年ぶりに2桁を割る5本。長打力を求め、取り組んできた中での一発に原監督も「もともとできる人ではあるけど、本人の中で何かきっかけになれば一番いい」と目尻を下げた。

 過去2大会に参戦したWBCの出場を辞退し、17年目の今季へ全てを懸ける背番号6。「いろいろ意識しながら、強く振ることはちゃんと頭に入れてずっとやっている。試合になると、なかなかそうさせてくれないですけど、今日に限っては(できた)」。本来の姿を取り戻す。(小野寺 大)

 ▽坂本とWBC 13、17年の2大会に出場。13年は日本人選手史上初の満塁弾を放ったが、6試合で打率・240と振るわずチームは準決勝敗退。17年は全6戦で6番に座り、打率・417とチームをけん引。3安打を2度マークしたが、再び準決勝で敗れて世界一奪還を逃した。

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