巨人・吉川 自身3度目サヨナラ打で首位独走・ヤクルトの連続勝ち越し止めた

[ 2022年7月7日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―3ヤクルト ( 2022年7月6日    東京D )

<巨・ヤ>10回、田口からサヨナラ打を放つ吉川 (撮影・光山 貴大)
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 4時間2分の激闘に終止符を打った巨人・吉川は開口一番「(午後)10時15分」とぽつり。だが、表情には疲労感よりも充実感が漂っていた。

 「ピッチャー陣が頑張っていたし、何とかしたかった。めちゃくちゃうれしかった」。同点の10回2死一、二塁。理想通りの一打で勝利に導いた。左腕・田口に追い込まれながらも、131キロのスライダーを左中間へ。自身3度目のサヨナラ打。二塁ベース付近で両手を上げ、ナインのウオーターシャワーを浴びた。

 今季からの取り組みが光った。打席に入る際に軸足を決め、バットを横にして踏み込みの目安となる線を引くルーティン。「線を越えていると、突っ込んでいると分かる」と目安にした。立ち位置も変えた。軸足を一番捕手寄りにし、昨季までバッターボックスの線に合わせていた内側の線も半歩分空けた。求めるのはしぶとい打撃。「前で打てば飛ぶけどそういう打者じゃない」と率を求めた。2ストライク後の打率は昨季の・188から、今季は・269と劇的に改善。この日のV打もカウント1―2から引きつけて、逆方向へ。踏み込んだ右足は決めた線の上だった。

 4戦連続で1番に起用した原監督は「(吉川は)内容が凄くいい。自分のスイングができているというところに価値がある」と目を細めた。独走状態の首位・ヤクルトに56日ぶりの連敗をつけ、チームは3連勝で6月3~5日以来1カ月ぶりのカード勝ち越しとなった。依然11・5ゲーム差だが「勝ちにこだわってやっていければ」と吉川。しぶとく背中を追う。(小野寺 大)

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