ヤクルト・石川 「チビ!」とからかわれてもハングリー精神で大投手に 身長1メートル67のヒーロー

[ 2022年5月5日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト3―0阪神 ( 2022年5月4日    甲子園 )

<神・ヤ>ひらがなで表示された石川の名前(撮影・大森 寛明)
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 【Hero's File】野球少年にとって、ヤクルト・石川はいつまでも「等身大のヒーロー」だ。身長1メートル67。プロ入り当初は公称1メートル69だったが、6年後に訂正した。口癖は「体が小さくても、プロで活躍できることを子供たちに見せたい」である。

 雪国・秋田で育った少年時代。「おい、チビ!」。何度も年上の人間にからかわれた。負けん気だけは強く、体格も人数も上の相手に立ち向かってはボコボコにされ、泣いて家に帰った。試合で投げれば相手チームから「チ~ビ!」の大合唱。闘争心が高まった。

 体が小さいだけで野球をやめる少年はいっぱいいるが、石川は「大きな人には負けたくない」という思いで野球を続けてきた。プロ入りした02年に新人王。体の小さい野球少年へ送ったメッセージは「小さいからダメだと思っちゃいけない。好きなことをずっと諦めないでやり続けること。周りから無理だと思われても、“何くそ、やってやるぞ”というハングリー精神を持つこと」。その思いでプロで21年もプレーし、42歳になった。(元ヤクルト担当・飯塚 荒太)

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2022年5月5日のニュース