落合博満氏 新庄監督の「優勝は目指しません」に言及 「マイナスはあっても、プラスの面はない」

[ 2022年4月3日 23:02 ]

落合博満氏
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 3冠王に3度輝いた落合博満氏(68)が3日、NHK「サンデースポーツ」(後9・50)に出演。4月から新メンバーとして加わった落合氏は、開幕9試合で1勝8敗の最下位に沈んでいる日本ハム・新庄剛志監督の采配について語った。

 新庄監督は昨年の就任会見で「優勝は目指しません」と発言した。最初から高い目標を持つのではなく、地道な日々を積み重ねた上で、シーズン終盤に優勝争いをしていたら、という意味での発言だったが、落合氏は「開幕、プレーボールから、どうやって優勝しようかなと考えるのが普通なんであって、優勝目指さないというのはオレの中ではないですね」とキッパリ。「それだけ自分のところの戦力がないということをあえて言ったのかな。やるだけのことをやってみて、結果は二の次ということじゃないんですかね」と続けた。

 落合氏も中日監督時代に「夏までは5割でいいんだ」という趣旨の発言もあったことを問われると「我々の場合は、あれだけの練習量を積ませて、シーズン中休みもなくやって、最後は体力勝負だろうと。いかにして選手をバテさせないためにシーズンを終わろうかと考えていたので、当然練習量の差は出てくるだろうということで、8月、9月で勝負をかけられるならかければいいやというチームの作り方でした」と説明。「最初から優勝する気で、選手もそのつもりでやっていた」と違いを説明した。

 さらに「今年で現役をあがる選手もいるわけですから。そういう選手にとっては、“何で俺らは優勝しなくていいのかよ”というのであれば、マイナスの面はあっても、プラスの面はないでしょうね」とし「やはり勝ちにこだわっての競技なので。負けていいやというのであれば、選手のやる気は出てこない」と自論を展開した。

 試合ごとに打順を変えることにも「強烈なホームランバッターが1人いて、1試合に2本も3本も打ってくれるというようなものがあればいいが、今の日本ハムにはそういう選手はいない。線としてのつながりでどうやって点数とっていくかを考えると、毎試合打つ打順が違うわけでしょ。つながらないと思う」とした。

 一方で落合氏は、選手を色々な視点で観察していることに「監督は見るのが仕事。選手を育てる、作り上げるのはコーチの仕事なんで。そういう意味で選手を見ていることは正しい」と評価。落合氏は中日監督時代にホームベース後方のカートから観察していたことにも触れ「(選手は)1日1日状態が変わりますから。球場来てどういう精神状態なのかも色々ある。(最終的には)立ち振る舞いで分かるようになった」と話した。

 理解できる部分、理解できない部分があることを踏まえた上で、落合氏は「勝ち負けの責任というのは監督がとる。そのやり方、方法論はいく通りもある。自分が思った通りの野球をして、1年結果見てどうだったということを次の年に生かせればいいと思う。自分のやりたい野球をやればいいのではないでしょうか」と締めくくった。

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2022年4月3日のニュース