オリックスCS先陣・由伸「いよいよ来たな、という感じ」自然体で臨む大一番、ロッテの勢い必ず止める

[ 2021年11月10日 05:30 ]

掲げたボールを見つめる山本(撮影・北條 貴史)
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 「2021 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ(S)が、10日に開幕。25年ぶりのリーグ優勝を果たしたオリックスは、ファーストSで楽天を下した2位ロッテを京セラドーム大阪で迎え撃つ。予告先発された山本由伸投手(23)は自然体で臨む構えを示し、中15日の登板も問題なしを強調。投手5冠の絶対エースがCS突破を引き寄せる。

 日本一への足掛かりとなる大一番のマウンドに、これ以上ふさわしい投手はいない。楽天を撃破したロッテ打線。勢いを止める大役を託された山本は、普段通りの柔和な笑みを浮かべながら、強い決意を口にした。

 「いよいよ来たな、という感じです。経験がないので全力で、いつも通りの気持ちを忘れず思い切っていこうと。勝つことが大切」

 球団新記録の15連勝で締めた今季は26試合で18勝5敗、防御率1・39。206奪三振と勝率・783の勝率第1位の先発投手のタイトル4部門に、4完封を加えた投手5冠は、06年斉藤和巳以来史上8人目の快挙だった。

 難攻不落の絶対エースだが、ロッテも対策を練っている。山本の今季ロッテ戦は2試合に登板し、1勝1敗、防御率3・46。6回6失点(自責4)で敗戦投手となった5月19日以来の対戦となる。

 「久しぶりになるので、しっかり相手を勉強していけたら。ファーストSも見ました。勢いもあり、一発も出ていたし。でも、オリックスも勢いはある」

 間隔が空いても、集中力は研ぎ澄まされていた。今季最終戦だった10月25日の楽天戦で完封勝ちして以降、実戦登板から遠ざかる。中15日のマウンドでも、早い段階から初戦に照準を合わせ、逆算して調整してきた。

 「シーズン終わって、練習初日くらいかな、“初戦にいくぞ”と高山コーチから。ブルペンだけ。3回入りました。期間が空いたけど、五輪後も1回経験できていますし、その時も結果がよかった。そういうのを踏まえて、紅白戦はなくてもいいのではと話し合った。いい調整ができた」

 ポストシーズン全体の流れをつくる役割も託される。「無駄なことは考えず最少失点で。日本シリーズまでいって優勝して、日本一で今季を終えられるようにチーム全員で戦っていく」。背番号18が頂点をたぐり寄せる。(湯澤 涼)

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