巨人・原“家康”中5日解禁 「いと楽し」ヤクルト、阪神と6連戦「関ケ原」「大坂夏の陣」

[ 2021年8月31日 05:30 ]

巨人・原監督
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 首位・巨人は、31日から2位・ヤクルト、3位・阪神との6連戦を迎える。舞台は岐阜、京セラドーム、甲子園。天下分け目の「関ケ原の戦い」の地から「大坂夏の陣」の大阪となる。重要な1週間に向けて、今季初めて先発陣全員を中5日以下でつぎ込む戦略を解禁。第3次政権の心境を徳川家康に例える原辰徳監督(63)が、天下獲りの合戦に必勝態勢で臨む。

 戦国時代最大の戦いと言われる「関ケ原の戦い」の地で、首位攻防6連戦が火ぶたを切る。巨人は27日から10泊11日の大型遠征中。原監督は「そういうのも、いと楽し。喜びと感謝よ」と泰然自若だ。

 31日の結果次第で1~3位が大きく入れ替わる状況。関ケ原への進軍を控え、徳川家康が築城した名古屋城のある名古屋に滞在した指揮官は、宿舎で戦略を巡らせた。

 第3次政権での心境を、徳川家康に例えている。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」。43歳で就任した第1次政権では織田信長の「殺してしまえホトトギス」だったと言うが、修羅場をくぐり抜け変化。今季も、ケガ人が続出した選手への信頼を胸に耐え、29日に4月1日以来の首位に立った。

 信長をも超える「5段撃ち」陣形を形成する。宮本投手チーフコーチは「中5日計画を持ってやりたい。もちろん全員です。中4日も出てくる」と説明。きょう31日に先発するメルセデスが、6連戦最後の5日の阪神戦に中4日で回る見込みだ。その間に菅野、山口、戸郷、高橋が前回登板から中5日で出陣。信長は長篠の戦いで鉄砲隊3列の「3段撃ち」を考案したが、2段増しの5人衆を惜しげもなく投入する。

 関ケ原の後は、京セラドームへ移り2連戦、さらに敵陣・甲子園での阪神3連戦に進撃する「大坂夏の陣」だ。総大将の原監督は「そんなに変わることはないですよ」と戦況を見極めてその日のベストの陣容を敷き、連戦連破を目指す。(神田 佑)

 《関ケ原の戦い》1600年(慶長5)の美濃国関ケ原(現岐阜県関ケ原町)を主戦場とした合戦。豊臣秀吉が死んだ後の権力を巡り、徳川家康が率いる東軍と、石田三成らが率いる西軍が戦った。日本が東西に分かれた「天下分け目の決戦」は約6時間で東軍が勝利。3年後に家康が江戸幕府を開いた。

 《大坂夏の陣》1615年(慶長20)に徳川家が豊臣家を滅ぼすために仕掛けた大坂城周辺を舞台にした戦い。大坂城は焼け落ち、豊臣秀頼と、母で豊臣秀吉の側室であった淀殿が自害。徳川家康の天下統一が決定づけられ、戦国の世が終わりを告げた。

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