広島のベテランと若鯉がアーチ競演 2回林が反撃開始の4号!8回には長野が代打で決勝2号2ラン

[ 2021年7月9日 05:30 ]

セ・リーグ   広島5ー3DeNA ( 2021年7月8日    マツダ )

<広・D(14)>勝ち越し2ランを放ち野間(左)の出迎えに笑顔を見せる長野(撮影・奥 調)
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 広島・長野久義外野手(36)は、8日のDeNA戦で同点の8回に勝ち越しの2号2ランを決めた。移籍後2度目となる代打での決勝打。3点劣勢の2回には林晃汰内野手(20)が4号2ラン。ベテランと若手が力を結集して逆転勝利に導いた。

 初球を完璧に捉えられる熟練の技術がある。同点8回2死二塁、長野が代打として登場した。初球、エスコバーの156キロ内角直球に反応すると打球は左翼最前列席で弾んだ。勝ち越しの2号2ランとなり代打では昨季6月20日のDeNA戦以来、移籍後2度目の決勝打となった。

 「(代打の)1打席でいい結果を残しているときは、初球から振れていると思う。それは変えないようにやりたい。もちろん、状況に応じて変えないといけないときもあるので、まだまだ勉強です」

 今季の出場38試合のうち先発は15試合のみ。若手中心のオーダー編成の中で、代打の切り札としての起用が続いている。昨季に代打で25打数11安打(打率・440)を残した経験を生かし、今季の2本塁打はともに代打での一発。前回6月26日の中日戦での代打本塁打も初球の直球を捉えたものだった。

 勝負どころで長野を起用する展開に持ち込めたのは、序盤の一発があったからこそだ。0―3の2回1死一塁。林が上茶谷の徹底した外角攻めに対抗し、カウント3―1からのフォークを豪快にすくい上げた。バックスクリーンに吸い込まれる4号2ランとなり、6月19日のDeNA戦以来66打席ぶりの本塁打が生まれた。

 「しっかり自分のスイングをしようと思って打席に立った。3点差から1点差になったことで、ここから逆転しようという気持ちになった」

 殊勲のお立ち台には、本塁打を放った2人で立った。長野は隣の林を横目に「若い選手が頑張っている。負けないようにと思っているけど、凄いですね…。みんな勢いがあって頼もしいです」と若ゴイの奮闘を称えた。

 現在は借金15を抱えての最下位に沈む。チームの再浮上には若手の勢いだけでは足りないだろう。長野は、お立ち台の最後に「借金はまだまだありますけど、みんなで一つずつ減らして、良い戦いをしていきたいと思います」と約束した。(河合 洋介)

 ▼広島・佐々岡監督 (決勝弾の長野について)こういうときこそ長野の力は必要になってくる。本人は今の成績をふがいないと思っているだろうしね。この勝ちは大きい。

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2021年7月9日のニュース