鹿児島実コールド発進! 主将・城下一番起用に応えた3安打2打点「リズムに乗っていける」

[ 2021年7月9日 05:30 ]

全国高校野球選手権鹿児島大会1回戦   鹿児島実10ー0種子島中央 ( 2021年7月8日    平和リース )

<鹿児島実・種子島中央>3安打を放った鹿児島実の城下
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  第103回全国高校野球選手権(8月9日から17日間、甲子園)の地方大会は8日、11大会で試合が行われた。鹿児島では、鹿児島実が5回コールド勝ちで2回戦進出。中学でU15日本代表に選出された城下拡捕手(3年)が3打数3安打2打点と活躍した。福岡では、今秋ドラフト候補の149キロ右腕・井崎燦志郎投手(3年)を擁する県内有数の進学校・福岡が初戦敗退した。

なぜ1番で起用されたのか。鹿児島実・城下拡は宮下正一監督の起用を理解し、期待に応えた。3点を先制した初回に右前打で出塁するなど、3打数3安打1四球と全打席で出塁。「しっかりとミートしてインコースをさばけた」とリードオフマンの役割を果たして胸を張った。

 中学時代、U15日本代表に選出された実力の持ち主。高校では1年春の九州大会でいきなり公式戦デビューを果たし、夏の大会では背番号2をつけた。1度も甲子園の土を踏めないまま迎えたラストイヤーは、主将としてチームを引っ張る。宮下監督は「チームに勢いをつけてほしい」と願いを込めて1番に抜てきした。
 2回には押し出しの四球を選び、4回には内野安打で出塁。そして、5回1死二、三塁ではコールド勝ちを決める右前適時打を放った。守りでは3回に二盗を阻止し、2投手を巧みにリード。「投手陣も緩急をうまく使えた。リズムに乗っていけると思う」と振り返った。

 目標の選手は共通項が多い西武・森だ。同じ右投げ左打ちの捕手で、身長は森が1メートル70で城下は1メートル71と似ている。「打撃も守備も映像などを見て参考にしています」。“打てる捕手”としてチームを3年ぶりの聖地に導くつもりだ。
 「目の前の一戦一戦をしっかりと戦って甲子園に行きたい」と城下。最後の夏、中学時代から注目された逸材が輝きを放つ。 (本間 正則)

 ◇城下 拡(じょうした・ひろむ)2003年(平15)7月7日生まれ、薩摩川内市出身の18歳。入来小学3年時に軟式の「宮之城スポーツ少年団」で野球を始め、入来中学時代は「串木野ドリームズ」に所属し、U15ワールドカップ日本代表に選出される。高校では1年春の九州大会から公式戦に出場し、1年夏から背番号2。遠投は100メートル。1メートル71センチ、75キロ。右投げ左打ち。

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2021年7月9日のニュース