中日・柳 右のエース本領「頭を使いながら」快投、交流戦完封一番乗り

[ 2021年6月2日 05:30 ]

交流戦   中日1ー0ロッテ ( 2021年6月1日    バンテリンD )

<中・ロ>1安打完封勝利を挙げ、笑顔でバッテリーを組んだ木下拓(右)と喜ぶ柳(撮影・椎名 航)
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 18年4月10日以来の完封勝利で2度、喜びを味わえた。中日・柳は最後、荻野を遊ゴロに打ち取るとマウンドに集まった野手と笑顔でハイタッチ。リプレー検証でも判定は変わらず、もう一度、木下拓とグラブタッチし、完封の余韻に浸った。

 「今日はブルペンから調子が良くて、手応えがあった。ストライクゾーンの中でどんどん勝負できた」

 許した走者は四球と6回1死から唯一の安打を放った代打加藤の2人だけ。二塁すら踏ませない圧巻の投球で今季交流戦の完投&完封勝利一番乗りでもあった。

 「考える力」がプロ野球選手・柳の原動力だ。初回2死、中村奨への4球目など走者がいない場面でもクイックモーションで投球。相手打者の打ち方や傾向を研究し「頭を使いながら投げられた」とうなずいた。球団OBの吉見や楽天・涌井の自主トレに参加しても「誰と練習して教えてもらったからうまくなるわけでない。ヒントにして自分でやらないと」。思考力を武器に自らと向き合い、成長につなげてきた。

 連続無失点も22イニングに伸ばし、交流戦は19年から自身5連勝。チームを3連勝に導き、交流戦首位を守った。「去年、大野さんがたくさん完封したのを見た。僕もできるよう頑張りたい」。双璧の右のエースと言って過言ではない。(徳原 麗奈)

 《初の1―0完封》柳(中)が被安打1で1―0完封。自身の完封勝利は18年4月10日ヤクルト戦以来2度目で被安打1、スコア1―0では初めてだ。被安打1以下の1―0完封は16年9月28日西武戦の大谷翔平(日=現エンゼルス)以来で交流戦では史上初。中日では94年7月1日横浜戦の今中慎二以来27年ぶりで、2リーグ制以降では7人目、9度目(コールドは除く)となった。なお、中日投手の交流戦1―0完封勝利も柳が初。

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