甲子園交流試合前半戦を分析 やはり甲子園は“特別”勝ちにこだわるからこそ接戦目立った

[ 2020年8月14日 05:30 ]

中京大中京・高橋宏
Photo By スポニチ

 甲子園交流試合は12日に前半戦7試合を終えた。コロナ禍による夏の甲子園中止に伴い今春センバツ出場予定だった32校が招待され1試合限定で実施されている前例のない特別大会。接戦が多く、勝負にこだわった起用も目立った。後半戦はあす15日に再開。強力打線を誇るチームが登場する。(アマ野球担当キャップ・松井 いつき)

 「3年生のため」といった要素が色濃く出るかと予想していたが甲子園は特別だった。たとえ1試合限定の実施でも各校は全力で勝ちにいった。

 明徳義塾(高知)を率いて出場し、U18日本代表監督として大会を視察する馬淵史郎監督は「そういう組み合わせだからなのか分からないがロースコアが多い」と指摘した。創成館(長崎)4―0平田(島根)以外、スコアは全て2点差以内。中京大中京(愛知)―智弁学園(奈良)は延長10回タイブレークにもつれこんだ。前半戦に登場した14校で完投は5人。「勝って終わりたい」。そんな球児の思いもあり、継投を模索していた監督もエースに最後まで託すことが多かった。中京大中京の高橋宏斗は延長10回を投げきった。本塁打数は7試合で2本(ランニング本塁打1本含む)。49代表が出場した昨夏甲子園では、全出場校が登場した1、2回戦25試合で19本塁打。コロナ禍での休校により例年に比べて練習量は激減。独自大会や練習試合で急ピッチで仕上げてきたが、実戦感覚は不足している印象だ。

 ドラフト候補のアピールとしてはどうか。1球団2人までの視察という制限があるが、ロッテの永野吉成プロ・アマスカウト部長は「1試合だけでも見られるのはありがたい。高校生は夏の後から秋が一番成長する。合同練習会も含めて評価したい」とした。
 後半戦は大阪桐蔭や履正社(大阪)、東海大相模(神奈川)など攻撃力が持ち味の学校が多く登場する。打ち合いも期待したい。

続きを表示

2020年8月14日のニュース