法大・中山“新打法”で1試合2発 プロへのアピールへ「3冠王獲りたい」

[ 2018年9月8日 18:16 ]

東京六大学野球秋季リーグ戦第1週第1日 1回戦   法大5―1早大 ( 2018年9月8日    神宮 )

<法大・早大>9回1死 左越え本塁打を放つ法大・中山 (撮影・ 久冨木 修)
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 中山きんに君こと法大の中山翔太(4年=履正社)が初回、9回に左翼スタンドに運ぶ本塁打を放ち、主砲らしい活躍を見せた。

 6日の六大学野球懇親会の席で「夏に会得した“技”をリーグ戦でお見せしたい」と話して話題を呼んだ。その言葉通り、通算9、10号をマークして大台に乗せた。

 春までは打席で上半身に力が入りすぎ、ときにはボール球に伸び上がるようにして打つなど、相手の誘い球に乗って凡打するケースが再三あった。春の最終明大戦で安打を放った際「あれ、これでいいんだ」と感じるものがあったという。「それまでは打席に入るまで、いらんこと考えすぎてました。何も考えずシンプルに打席に立ったらいい感じだった」と、構えから力みを消し、リラックスして構えるフォームに変えた。そして「夏には左手でボールを捕まえ、右手で押し込む練習もしっかりやった」と“新技”も会得した。

 1打席目、小島の甘い球を左手のフォロースルーで左翼最前列に。9回の第5打席では早大の2メートル左腕・今西から完ぺきな一発。「最後のシーズンは3冠王を獲りたい。狙っていきます」とプロ入りを狙う男は、春のサイクル安打に続き秋はさらに大きな目標を掲げた。

 開会式前、神宮球場の通路で待機中に売店の女性に「こんにちは、お久しぶりです」と笑顔で挨拶。つい「顔が広いね」と声をかけると「知らん子です」と笑った。法大ナインも爆笑に巻き込む人懐こさ。1メートル86、95キロの大きな子供のようだ。

 背番号「37」は最初にもらった数字。最上級生の4番打者なら一ケタの背番号が普通だが「最初にもらった背番号がうれしくて最後まで通します」ときっぱりとした口調で話した。まだ1試合だが、この調子なら尊敬する岩見(楽天)らが持つシーズン7本の連盟記録も更新しそうだ。

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2018年9月8日のニュース