大阪桐蔭・中川主将らが見せた“スキを見せない”チーム力 9回2死に守備タイム

[ 2018年8月16日 18:44 ]

第100回全国高校野球選手権大会3回戦   大阪桐蔭3―1高岡商 ( 2018年8月16日    甲子園 )

<大阪桐蔭・高岡商>9回2死二塁、マウンドで集まって話す中川主将(左から2人目)ら大阪桐蔭ナイン(撮影・大森 寛明)
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 主将が逆転勝利へ導いた。2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭(北大阪)が3―1で高岡商(富山)を下し4年ぶり8強進出。2回に先制を許したが、1点を追う3回に中川主将の2点適時二塁打で逆転に成功した。

 試合後、去年負けた3回戦での白星について「去年越えられなかった壁を越えられてホッとした。(逆転打は)1回戦、2回戦と迷惑を掛けていたので、後ろにつなぐつもりで打った。タイムリーになってよかった」と振り返った。

 悪夢を乗り越え大舞台へ帰ってきた。昨夏の甲子園。仙台育英との3回戦で落とし穴が待っていた。1点優勢の9回2死一、二塁。一塁手だった中川は遊ゴロで送球を受けた際にベースを踏み損ね、2死満塁からのサヨナラ負けを招いた。「あの負けがあったから」と悔しさをバネにして新チームでセンバツ優勝。春夏連覇を目指し激戦区の地方大会を勝ち上がった。

 この日の試合で中川は成長した姿を見せた。2点リードで迎えた9回。得点圏に走者を背負うと、2死二塁の場面で守備のタイムを取る。「なんとなく去年と同じ雰囲気になってきたので、あそこは間を取った。(たくさんの壁を)乗り越えてきたのだから大丈夫だと思ったが、あそこは大事を取った」と説明。冷静に場の流れを読んだタイムで、相手に傾きかけた勢いを取り戻すと、投手の柿木が最後の打者を三振に仕留めた。

 西谷監督は「内野も外野も集中してタイムを取ったり自分の間合いに持っていったりと工夫しながらやってたので、大きな成長を頼もしく、また嬉しくベンチで見ていた」と選手たちを称賛。個々の高い能力だけでなく、中川主将を中心に“スキを見せない”チーム力も光っている。

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