ラミ監督「次の登板考えた」ノーヒッターよりCS 6回無安打の石田代えた

[ 2017年9月24日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA13―5中日 ( 2017年9月23日    ナゴヤドーム )

<中・D>6回を無安打無失点に抑えた石田
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 ノーヒッターよりも、3位死守だ!DeNAの石田健大投手(24)が23日、中日戦で6回を無安打無失点に抑え、5勝目を挙げた。次回登板を見据えて7回の打席で代打を送られ、快挙はお預けとなったが、50日ぶりとなる復活白星となった。チームは広島に敗れた4位・巨人に1・5ゲーム差をつけ、2年連続のクライマックスシリーズ(CS)進出に前進した。

 敵地のナゴヤドームが一瞬、どよめいた。13―0の7回2死満塁。6回まで無安打無失点に抑えていた石田に代打が送られた。

 「(最後まで)できれば行きたい気持ちもあったけど、これから先もある。チーム一丸となって戦っていきたい」。ヒーローインタビュー。左腕は少しだけ複雑な表情を見せたが、温かい拍手が送られると胸を張った。

 自らの適時打もあり、8得点の援護を受けた初回。課題の立ち上がりは完璧だった。6回まで3つの四球は出したが、7三振を奪って無安打。ラミレス監督は「記録にはあと3回ある。大量点もあったし、次の登板も考えた」と95球で降板した理由を説明した。ノーヒットノーランより、CS進出に向けて1つの勝ちにこだわった。

 石田の心に響いた言葉があった。試合前のミーティング。ラミレス監督は「今日からが今季一番のヤマ場だ。一球一球を無駄にするな」と鼓舞した。主将の筒香もそれに呼応し「一球、一瞬を大切にすることはもちろん、開き直らないといけない時もある」と訴えた。

 3年目の今季は初の開幕投手を任されたが、苦しんだ。4月下旬から左肘の違和感で2カ月近く離脱。8月4日の4勝目以降は勝ち星から遠ざかった。苦しかった夏、よく食事を共にする筒香に活を入れられた。

 「良かったところ、悪かったところを整理して次に生かせ。思い切って腕を振って投げろよ」。140キロ台の直球、スライダー、チェンジアップ、カーブ。「どの球も腕を振って投げたから、この結果がついてきた」と期待に応え、4位・巨人に1・5ゲーム差をつける勝利に貢献した。次回は中5日で29日の阪神戦に回る可能性が高い。復活を遂げた24歳左腕は「残り少ない試合、全部勝つくらいの気持ちでいきたい」と力強く言った。 (細川 真里)

 ≪主な先発投手の無安打無失点での交代≫

 ☆山口俊(巨)17年6月14日ソフトバンク戦で6回降板。救援したマシソン、カミネロも無安打に抑え、継投でノーヒットノーランを達成した。

 ☆金子(オ)14年5月31日巨人戦で9回を抑え切るも決着つかず。延長に突入したため交代。試合は延長12回0―1で敗れた。

 ☆山井(中)07年11月1日の日本シリーズ第5戦で日本ハムを8回まで完全に抑えて降板。岩瀬も1回を無走者に抑え継投で完全試合を達成。

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