ソフトB・サファテ、日本記録46S!岩瀬&球児に並んだ

[ 2017年9月3日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3―1楽天 ( 2017年9月2日    ヤフオクD )

<ソ・楽>お立ち台でポーズを取る中村(左)、サファテ(中)、千賀(右)
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 ベンチを指さしたソフトバンク・サファテはグラブと右手を胸の前で合わせ、丁寧にお辞儀した。2点差の9回2死二塁、138キロのフォークで藤田を空振り三振。プロ野球記録を持つ日本の守護神2人に肩を並べる46セーブ目をマークした。

 「光栄ですし、自分が日本に来た1年目から凄い投球をした2人の投手に並ぶことができて、うれしい」

 お立ち台で阪神・藤川、中日・岩瀬の名前を口にし、敬意を表した。8月31日の日本ハム戦から3連投。疲労もあるが、力でねじ伏せた。1死一塁、足を大きく上げて二盗を許したが、直球は球威を増した。アマダーは4球連続155キロ超で空振り三振。これぞ、絶対守護神だった。

 お立ち台には「勝利の女神」がいた。8月21日に来日したキンズリーちゃん(9)、フェラーちゃん(6)、ジェイドちゃん(3)の愛娘。6月に体調不良のジェイダ夫人を見舞うために一時帰国したが、本格的に家族と過ごすのは半年ぶり。「6カ月も一人でいた。心待ちにしていたよ」。単身期間は長かったが、得意の煮込み料理など自炊。オフの日も「家族がいないから」と汗を流し、体調管理に努めた。

 チームは3連勝で貯金を今季最多41とし、優勝マジックは14。CS進出も両リーグ最速で決め、観戦した孫正義オーナーに記録達成と白星を贈った。記念球は千賀に渡したが、新記録となる47個目は「もらうかもね」と笑う。今季セーブ機会でリードを守れなかったのは1度だけ。「日本一のクローザーになる」と来日し7年目。残り22試合、掲げた目標は達成されそうだ。 (福浦 健太郎)

 《連続試合セーブ》 ソフトバンクは今季22試合を残しており、新記録、さらに史上初の50セーブも射程圏に捉えている。また、サファテはこの試合で12試合連続セーブとなり15年バーネット(ヤ)の外国人最長記録にも並んだ。連続セーブ試合のパ・リーグ記録は02年小林雅(ロ)の17で、プロ野球記録は98年佐々木(横浜)の22。サファテはどこまで迫ることができるか。

 《WHIP別次元》 プロ野球タイ記録となる年間46セーブをマークしたサファテは、05年岩瀬、07年藤川と投球内容を比較しても抜群。奪三振率は14・21で藤川を1・74上回る。防御率も0・95で3人の中では唯一1点未満。被安打は57回を投げ31、四球もわずか9で1イニングあたりに出した走者を示すWHIPは0・70。ベンチからの厚い信頼は過去の“絶対守護神”を上回る数字が物語っている。

 ◆デニス・サファテ 1981年4月9日生まれ、米国ニューヨーク州出身の36歳。アリゾナ州立大から01年9巡目でブルワーズ入り。06年にメジャー初昇格を果たし、大リーグでは通算92試合で5勝4敗0S、防御率4.53。11年に来日。広島、西武を経て14年からは現所属となり、15、16年に最多セーブに輝いた。日本通算は412試合で26勝20敗221S、防御率1.54。1メートル93、102キロ、右投げ右打ち。

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2017年9月3日のニュース