清宮、重量打線で米も撃つ!大飛球失速で決断…バット変更10グラムUP

[ 2017年9月3日 06:30 ]

U―18ワールドカップ1次ラウンドB組   日本―アメリカ ( 2017年9月2日    カナダ・ポートアーサー )

<メキシコ・日本>9回無死のときに清宮が使用していたバットは、前の打席まで使っていたものよりも10グラム重いものだった
Photo By スポニチ

 1次ラウンドB組の侍ジャパン高校日本代表は初戦でメキシコに10―1で圧勝した。2日(日本時間3日午前5時開始)の米国戦に向け、「4番・一塁」で出場した清宮幸太郎内野手(3年)はバットを860グラムから10グラム重くする。メキシコ戦で1安打1打点も、右翼への大飛球が失速したことで変更を決断した。

 観客席で早実中等部時代の恩師・蒲田みどり教諭(50)が、ひと足先に「110」とした「KIYO METER」を掲げた=写真。5―1の7回1死一塁、清宮は左腕パラフォックスの直球を強振し、「行ったと思った」と打球は角度よく右翼方向へ飛び出した。

 「感触はよかったけど、上がりすぎた。風で戻された」

 打球はフェンス手前で失速。高校通算110号に届かず逆風を恨んだが、この「あと1メートル」の教訓をすぐに生かそうとした。7回までは860グラムのバットを使ったが、9回の5打席目では10グラム重い870グラムに変更。結果的に死球となり、バットにボールが当たることはなかったが、清宮は「もうちょっと重いバットを使ってもいいかなと思った。(これまでは)押され気味だった」と説明した。

 国内合宿から操作性の高い860グラムの木製バットを使用してきた。2年前の同大会で金属と同じ910グラムのバットを使いこなせなかったからだ。3回に左前打、5回にも中犠飛と技術を見せた一方で、長距離砲はバットの重さをボールにぶつけて飛ばすのが一般的。今回の10グラム増は、150キロ前後の重い球を武器とする米国投手に対抗する狙いもある。

 安田、中村との218発クリーンアップはいずれも1安打発進。2年前に米国に決勝で敗れた清宮は「予選で勝っておけば嫌な印象を与えられる」と上位進出を見据えた前哨戦での必勝を宣言。清宮と前回決勝の動画を見た中村も「米国に勝たないといけない使命がある」と力を込めた。

 試合後に行われた開会式でライバルと並んだ際には戦闘モードに変わっていた。開幕前日の交流会で、米国代表と英語を交えて笑みを浮かべた清宮の表情は引き締まっていた。

続きを表示

この記事のフォト

2017年9月3日のニュース