ソフトB 乱闘でも“一枚岩” アマダーから投手守った勇気ある男たち

[ 2017年9月3日 10:15 ]

1日のソフトバンク・楽天戦の2回無死、内角攻めに怒りをあらわにし突進するアマダーを制止しようとする福田(左から2人目)
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 「ピッチャーを守らないと」

 1日のソフトバンク―楽天戦(ヤフオクドーム)での乱闘騒動。ソフトバンク・東浜の内角高めの直球が楽天・アマダーの顔付近を通り、のけ反ってよけたアマダーが激高してマウンドに突進した。

 ベンチスタートだった高谷は、猛然とマウンドにダッシュ。「(東浜)巨のところには間に合わなくて。(福田)秀平が前に入ったから、必死にしがみついた」。アマダーの巨体の腰の辺りを後ろから手を回して、必死に踏ん張った。「ケガするかも、とか気にしてられない。ダッシュで行って殴られたら、とか考えてない」。勇気ある“タックル”で守った。

 自らも乱闘の輪に加わった捕手出身の達川ヘッドコーチは、翌2日に映像をチェックしたという。「捕手が一番に行かないと。わしもよく殴られた。すぐ行ったらダメなんだ。タイミングがあってね」と当時を懐かしみつつ、「高谷は優しい顔して、やるときはやるね。気持ちの強さが出る」とべた褒めだった。

 そして、動揺した東浜の背中を押したのは、先発マスクを被った甲斐だ。「巨さん、しっかり投げ切れているので、このままで良いですよ。いくときはしっかりいきましょう」とマウンドで言葉を掛けた。工藤監督から「内角を攻めろ」と助言されていた5年目右腕を勝利に導き、「(乱闘で)動揺が出るかなと思っていたけど、投げ切れていた。しっかり抑えられたのは巨さんの力」と振り返った。

 一塁手の福田も真っ先に東浜の“壁”となるなど、チーム全員が体を張り、一枚岩となった瞬間だった。マジックナンバー16を点灯させた80勝目。ソフトバンクの勢いをさらに加速させる1勝になった気がしてならない。(記者コラム・後藤 実穂)

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2017年9月3日のニュース