大リーグ機構 同性愛者グループの調査依頼に結論「差別なく人為的ミス」

[ 2016年5月27日 14:33 ]

パドレスの本拠地ペトコ・パーク (AP)

 21日のパドレス―ドジャース戦の試合前、男性同性愛者によって構成されたコーラスグループが国歌を斉唱する機会を失い、大リーグ機構にこれが不当な扱いだったとして調査を依頼した件で、同機構は26日に問題がなかったと判断した。

 約100人の同コーラスグループは、パドレスの本拠地ペトコ・パークに国歌斉唱を行う予定でグラウンド中央に集合。しかし、パフォーマンスが行われようとしたその時になって、球場内には予め録音された女性ボーカルによる米国国歌が流れた。

 美声を披露することなくグラウンドからの退場を余儀なくされた同コーラスグループは、この件を「同性愛者を差別する者によって意図的に行われた可能性がある」とし、大リーグ機構に調査を依頼。また、サンディエゴ市の定める人権を侵害したもので、偏見や憎悪から引き起こされた犯罪(ヘイトクライム)との考えも示していた。

 当然、パドレス球団は同コーラスグループに謝罪した上で、「球場のコントロールルームのミス」と反論。大リーグ機構の報告を待つことになったが、「関係者への聞き取り調査を重ねるなどした結果、21日の残念な出来事は人為的ミスによって引き起こされた」と同機構は球団側に悪意がなかったと結論付けた。

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2016年5月27日のニュース