阪神、ドラ1筆頭候補は田中正義で不動!右肩違和感も関係なし

[ 2016年5月3日 09:11 ]

創価大・田中

 今秋ドラフトの超目玉ながら右肩違和感を抱える創価大・田中正義投手(21)に関して阪神は1位筆頭候補として不動の評価を寄せていることが2日、分かった。今春リーグ戦では残り試合の登板が絶望的な情勢でも不変のトップ評価でマークを続ける方針だ。

 先月30日、創価大の田中が右肩関節に軽い炎症を発症し、違和感を訴えていることが発覚した。だが、最速156キロ右腕を今秋ドラフト1位の筆頭候補に挙げる阪神の評価は変わらない。球団幹部の言葉も熱を帯びた。

 「違和感なら、問題は無いと考えています。現状、今年のドラフト候補で彼に勝る投手は見当たりませんから」

 違和感とはいえ、投手にとって生命線とも言える肩肘の故障が怖くないと言えばウソになる。普通なら、その一事が候補選手の評価を大きく左右する。それが今秋ドラフトの超目玉となれば、各球団の補強戦略にも影響を及ぼしかねない。だが阪神はひるまない。トップ評価は不変。たとえ今春リーグ戦の残り試合で登板機会が無くとも、練習に足を運んで右肩の状態をチェックするなどマークを続けることになる。

 それだけの逸材だ。昨年6月には大学日本代表の一員としてNPB選抜との壮行試合に登板。プロ相手に7者連続を含む8三振を奪い、4回無失点と圧巻の投球を披露した。今年2月には右肩の張りで辞退したものの、侍ジャパンのトップチームにも招集されている。評価は同学年の藤浪(阪神)、大谷(日本ハム)に勝るとも劣らない。となれば、今年のドラフトで複数投手を補強する方針を固めている阪神が、そう簡単に腰を引くわけがない。

 ドラフト解禁年に故障した注目投手が、プロで復調した例も多い。近年では佛教大4年秋に左肩を痛めた10年の大野(中日1位)、早大4年秋に右肘痛を発症した14年の有原(日本ハム1位)、駒大4年春に左肩を痛めて同秋は絶不調に陥った昨年の今永(DeNA1位)…。今や球界を代表する投手である金子(オリックス自由獲得枠)も右肘に故障を抱えての入団だった。重症でさえなければ、素材重視の判断基準で問題無さそうだ。
 阪神は田中以外にも山岡(東京ガス)、生田目(流通経大)、寺島(履正社)ら有力投手を1位候補にリストアップ。ただトップ評価は、あくまで最速156キロ右腕だ。

 ◆田中 正義(たなか・せいぎ)1994年(平6)7月19日生まれ、神奈川県出身の21歳。小1から野球を始める。創価では右肩痛により1年秋から外野手転向。甲子園出場なし。創価大で投手に再転向し、3年春から4年春の開幕戦まで56イニング連続無失点。3年秋にはリーグ初の防御率0・00を達成。通算22試合16勝1敗。大学日本代表では、昨年夏のユニバーシアードで金メダルに貢献。1メートル86、89キロ。右投げ右打ち。

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