則本 松井裕に「負けたくない」 星野監督21日に開幕決断

[ 2014年3月21日 07:47 ]

並んで遠投で調整する松井裕(左)と則本

 高卒ルーキーには譲らない!21日の中日戦(ナゴヤドーム)に先発する楽天・則本が、2年連続の開幕投手に向けて闘志を燃やした。ナゴヤドームでの練習後。美馬とともに同じく候補に挙がる松井裕について「年下に負けたくないか?」と問われた時だ。

 「年下だからではなく、一人のピッチャーとして負けたくない」。眼光鋭く、言葉にプライドをにじませた。大役についても「オープン戦最後の登板なのでしっかり締めたい。そうすれば(開幕投手は)ついてくると思う」ときっぱり言った。

 昨季は新人ながら開幕投手を務め、15勝で新人王を獲得。2月のキャンプでは松井裕と同部屋になり、右も左も分からない18歳を支えた。その松井裕はオープン戦4試合で防御率1・13と結果を残し、ライバルに急浮上してきたが、則本にも意地がある。前回15日のヤクルト戦(静岡)で5回6失点だった汚名を返上し、シーズン開幕前の最終登板で確定させる。

 星野監督は田中が抜けた投手陣の底上げを図るため、キャンプから「競争」をテーマに掲げた。だからこそ開幕投手をここまで明言せず、競争心をあおっている。この日も「開幕戦は3人(則本、美馬、松井裕)に3イニングずつ投げさせようかな」とけむに巻いたが、「あす(21日)の試合後に決めるか?」との問いには「当たり前だよ」と断言した。つまり、本命の則本が結果を残せば、星野監督から開幕投手を通達される見込みだ。

 当日は中日と1日契約を結んだ山崎武司氏の引退試合となる。則本は対戦の可能性もあるが「自分のことで精いっぱい」と言った。無心で投げた先に大役が待っている。

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2014年3月21日のニュース