坂本 開幕1番剥奪も 原監督「精彩欠いている」

[ 2014年3月21日 07:53 ]

坂本(右)にアドバイスをする原監督

 巨人の原辰徳監督(55)が20日、坂本勇人内野手(25)の「開幕1番」を剥奪する可能性を示した。目下、オープン戦3試合無安打中で打率も・238と低迷。28日の阪神との開幕戦(東京ドーム)まで残り3試合となっても調子が上がらないことから、新加入の片岡治大内野手(31)を1番起用する腹案を明かした。21日のDeNA戦(同)では、坂本を1番に据えるが、内容次第では最終判断の場となる。

 ヤクルトとの練習試合(神宮)が中止となり、チームは室内練習場で調整を行った。開幕まで実戦は残り3試合。原監督は「仕上げるという意識はまだないが、開幕に対しベストオーダーを組むという考え」と語った。その上で、坂本について厳しい姿勢を示した。

 「勇人が精彩を欠いている。本来なら勇人が1番、2番・片岡が理想型。ただ、現実というものもある。逆(片岡1番)も考えないといけない」

 坂本はオープン戦14試合中9試合で1番を務めたが、18日の西武戦(西武ドーム)は8番に下がった。最近3試合は10打席連続ノーヒットで、打率は・238まで急落した。出塁率・283も1番打者としては物足りない。一方、片岡は打率・316、出塁率・395と差は歴然で、西武時代に1番の経験も豊富だ。指揮官は「(坂本に足りないのは)確実性であり、出塁率。何年か前は、確かにいい成績を残したこともあったが、それだけに頼って期待していいのか」と続けた。

 09~11年には指定席だった「1番・坂本」は今季の原構想の核ともいえる。過去2年間、主に1番を務めた長野を3番に据え、今オープン戦も打率・400と絶好調。4、5番は村田と阿部が控える。強力な中軸を生かすためにも、1番打者の出塁は重要だ。指揮官は、その時点のベストオーダーを組む方針で、1、2番の入れ替えだけではなく、場合によっては下位降格の可能性もある。

 この日の打撃練習でも坂本が2分前になっても打撃ケージ付近で準備していないのを見て、原監督は「おい、勇人!」と大声で呼んだ。そして、下半身の動きを直接指導。指揮官自ら、へその下の丹田の部分にバットを据え、意識を伝えた。

 21日のDeNA戦は1番・坂本、2番・片岡の布陣で臨む予定だが、同戦が事実上の最終テストの場となり得る。新人工芝への対応も含め「3試合でしっかり調整したい」と話す坂本。指揮官の叱咤(しった)に、プレーで答えを出すしかない。

 ▼巨人・片岡 内容のある打席は増えてきたと思う。後ろ(クリーンアップ)が強力なので、しっかりつないで、リズムをつくることができれば。どのポジション(打順)でも結果を出せるよう頑張りたい。

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