阪神 3年ぶりCS!“キーマン”メッセ メジャーの熱視線浴び12勝目

[ 2013年9月24日 06:00 ]

<神・ヤ>メッセンジャーは完封勝ちを収め清水(左)と喜び合う

セ・リーグ 阪神2-0ヤクルト

(9月23日 甲子園)
 阪神は23日のヤクルト戦(甲子園)に、2-0で勝って3位以内を確定させ、3年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。先発のランディ・メッセンジャー投手(32)は9回3安打無失点で自己最多タイの12勝目を挙げた。シーズン3度の完封勝利は、阪神の外国人投手では68年のバッキー以来、45年ぶり。甲子園で8試合ぶりの勝利、連続カード負け越しも7で止めた右腕が、CSのキーマンとなりそうだ。

 格別の白星だ。8月25日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる、12勝目を挙げたメッセンジャーが、久々に上がった聖地のお立ち台でほおを緩ませた。

 「自分の仕事を続けていれば、結果は付いてくると思っていた。チームの連敗を止められて本当に気持ち良いね」

 文句の付けようのない投球だった。「全ての球種が良かった」と、序盤から最速152キロの直球に、110キロ台のカーブと緩急自在にヤクルト打線を抑え込んだ。本塁打日本新記録を樹立したバレンティンとの対戦も、2回の第1打席で141キロ高速フォークで空振り三振に斬るなど3打数無安打に封じた。

 「かわしながらだと失投をとらえられる。攻めて攻めて攻め続けた」

 今季通算でも15打数1安打と、歴史に名を残した大砲も、メッセンジャーの前では沈黙した。

 「(援護は)1点あれば十分。2点はかなり大きかった」

 リーグ優勝を逃し、意気消沈するナインを鼓舞するかのような快投だった。9回3安打無失点で、今季3度目の完封勝利。シーズン3完封は球団では06年の井川以来、7年ぶりで、外国人では68年のバッキー以来、45年ぶりの快挙だ。

 この日も、ツインズのスカウト陣らがネット裏で視察。助っ投自身もメジャー復帰希望を持っており、今オフは去就に注目が集まる。しかし、今は阪神での4年目シーズンを全うするだけだ。

 この勝利で3位以内が確定し、3年ぶりのCS進出は決まった。2位も確実な位置で、CSファーストステージは甲子園での開催も決定的だ。そうなれば3戦すべてが、午後2時開始のデーゲームとなる。

 右腕の今季デーゲーム成績は4戦3勝と負けなし。現状ではCS第3戦の先発が濃厚で、まさにこの日は予行演習とばかりに、聖地で輝きを放った。

 これで9月は4試合、計31イニングで自責点1の防御率0・29。昨年も同月は3勝1敗、防御率0・95と安定感が際立つ。虎の“ミスターセプテンバー”には胸に残る教えがある。

 「メジャーのベテラン選手に“シーズンはどうやってフィニッシュするかが大事だ”と教わった。最後にどういう印象を付けられるかが大事だとね」

 今季メジャー通算2000奪三振を達成したマーリンズ時代の同僚、A・J・バーネットらベテラン投手が口をそろえて言った言葉を日本のマウンドで体現する。

 「何とかチームがポストシーズン、日本シリーズを勝ち抜けるように貢献したいね」。頼もしい限りだ。

 ≪シーズン3完封以上は06年井川以来≫メッセンジャー(神)が今季3度目の完封で11年に並ぶ自己最多タイの12勝目。阪神投手のシーズン3完封以上は06年井川(3完封)以来。外国人では68年のバッキー(3完封)以来45年ぶりとなった。今季6戦5勝とお得意様のヤクルトを相手に5試合ぶりの勝利。8月30日の広島戦こそ5回3失点で黒星を喫したが、以降勝敗のなかった3試合は22イニングを1失点と文句なしの内容。この間打線の援護がわずか3得点と恵まれなかった。

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