糸井 古巣ファンから大歓声 移籍後初の札幌は温かく…

[ 2013年4月28日 06:00 ]

<日・オ>初回、スタンドの歓声を受けて、打席に立つオリックス・糸井

パ・リーグ オリックス1―2日本ハム

(4月27日 札幌D)
 複雑な思いだった。試合に負けたオリックス・糸井だが「うれしかったです」と本音を漏らした。昨年まで在籍した日本ハムの本拠地・札幌ドームに移籍後、初めて乗り込み、第1打席では日本ハムファンから大歓声と拍手で迎えられた。いきなりの右中間二塁打で、オリックスファンからも歓声が飛ぶなど、敵味方関係なく「歓迎ムード」が漂った。

 人気者ぶりは変わらない。この日の朝、札幌市内の宿舎でテレビをつけると、画面には「糸井の凱旋CM」が流れていたという。「朝から変なCMを見ましたよ。『あいつが帰ってくる!』みたいに言われて。ビックリした」と、野球番組の予告CMに登場する自らの姿に目が覚めた。さらに弟分だった陽岱鋼が、第1打席だけ登場曲を、糸井のテーマ曲であるSMAPの「SHAKE」に変更。「だいたい予想はつきましたけどね」と“エール”に糸井も苦笑い。だからこそ、勇姿を見せたかっただけに、悔しさが倍増した。

 2点を追う3回に1点を返し、なおも2死三塁の同点機での打席はウルフのスライダーに空振り三振。8回に増井から四球を選んだが、安打は初回の1本のみに終わった。試合も敗れて、チームは今季初の4連敗で最下位に転落。森脇監督は「流れは良くない。こういう時こそ試される」とナインに奮起を促した。「負けが込んでいるので、明日から1つ1つ借金を返していきたい」。糸井が敵方に「歯ぎしり」させるのを待つ。

続きを表示

この記事のフォト

2013年4月28日のニュース