小川監督痛恨…警戒レベルアップも「まんまとやられた」

[ 2011年10月31日 06:00 ]

<ヤ・巨>5回1死一、三塁、内海にスクイズを決められた後、石川(左から3人目)が降板

セ・リーグCSファーストステージ第2戦 ヤクルト2―6巨人

(10月30日 神宮)
 相手の思うつぼにはまった。球場を引き揚げるヤクルト・小川監督にファンから励ましの声が降り注いだが、指揮官は「まんまとやられた。警戒していないわけではなかったが…」と歯ぎしりした。

 痛恨の場面は1点を追う5回。1死一、三塁で打席に内海を迎え、ベンチはスクイズへの警戒レベルを上げた。女房役の相川も「どんな状況でも対応できるように」と初球に内角シュートを選択し、万全を期したはずだった。しかし、その初球が甘く入って巨人・内海がセーフティースクイズ。クイックで投げた石川は「バントは頭にあったが、セーフティーは頭になかった」。前進守備でチャージをかけた畠山も一瞬ホームを見たが、「オールセーフが一番いけない。巨人打線を相手に走者をためるのは危険」と振り返る奇襲を決められ2点目を失った。

 ヤクルトとしては、ロースコアの展開に持ち込みたかった。10月のチーム打率は・215。マウンドには今季最多勝投手の内海。打線が低調だけに、守備で大量失点を防ぐことも大切だった。終わってみれば4点差の敗戦。しかし、2点差に広がった5回は代打・川本の中前打で1点を返しただけに、裏をかかれた失点が分岐点となった。

 王手をかけたつもりが突き返され、全ては31日の第3戦だ。勝つか、引き分けるかでファイナルS進出が決まるが、敗れればヤクルトの今季は終わる。チームリーダーの宮本は気合を入れ直して言った。「ここまで来たら気持ちしかない。思い切ってやるだけ。何が何でも勝たないと。全神経を集中してやる」。リーグ2位に甘んじ、再び目指した01年以来の日本一の夢。2度も手放したくはない。

続きを表示

2011年10月31日のニュース