内海“魂の147球”でリーグ単独トップ17勝!

[ 2011年10月13日 06:00 ]

<巨・神>10回2死一、二塁、サヨナラ本塁打を放った高橋由(手前)と抱き合う内海

セ・リーグ 巨人4-1阪神

(10月12日 東京D)
 抱き合って何度も、背中を叩き合った。自身の代打でサヨナラ弾を放った高橋由に、巨人・内海が無邪気に飛びついた。10回1失点完投。147球の熱投が報われた。

 「由伸さんなら打ってくれると思っていました。めちゃくちゃうれしい。まだ2位も可能性があるし、東京ドームでCSを戦えるように頑張りたい」

 3年ぶりの中4日での先発。阪神・岩田との投げ合いに一歩も引かなかった。原監督も「8回に打席が回ってきたけど、“大丈夫”だと初めて僕に強い意思表示をした」と、続投を志願したエースの心意気を絶賛。8回以降は4三振を奪うなど完全投球で応えた内海は「阿部さんに“おまえが行け。おまえが行って打たれたらみんな納得する”と言われた。川口(投手総合コーチ)さんにも何とか行かせてくださいと言った」。腕を振り続け、8年目で初めて延長10回を投げ抜いて勝った。

 本来なら開幕投手だった。それが、4月6日の阪神との練習試合で4回5失点。東野に大役を譲った。だが、原監督は本来なら内海に託す心づもりだった。その阪神戦は今季先発6試合で4勝2敗、防御率1・14とリーグ球団別で最高の成績。負ければ自力でのCS進出が消える瀬戸際の一戦で、3位を争う阪神を振り払った。

 17勝、防御率1・74は中日・吉見を上回り単独2冠。「吉見くんとしっかり勝負して勝って2冠を獲りたい」。最近はせきが続いていたことに加えて劇勝で叫び過ぎてつぶれた声で、内海が力強く宣言した。

 ▼巨人・川口投手総合コーチ(内海の好投に)7、8回に球速が落ちたけど最後にまた上がった。タイトルのチャンスはなかなか来るものじゃない。逃さないように協力していかないと。

 ▼巨人・阿部(内海を好リード)調子は良かったし、途中からは“最後まで投げろ”と言った。とにかくあと4試合をきっちりやるだけ。

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