落合竜 M4点灯!ブラ先制打、和田ダメ押し3ラン

[ 2011年10月13日 06:00 ]

<中・ヤ>笑顔でナインを迎える落合監督

セ・リーグ 中日4-3ヤクルト

(10月12日 ナゴヤD)
 14日にも落合監督が宙を舞う。中日は12日、トニ・ブランコ内野手(30)の先制打に、和田一浩外野手(39)がダメ押しの12号3ラン。2位ヤクルトとの直接対決に3連勝してリーグ優勝マジック4を点灯させた。最大10ゲーム差をつけられた逆境をはね返しての2年連続9度目のリーグ制覇まであと一歩。今季限りで退団が決まっている落合博満監督(57)は、最短で14日にも胴上げされる。
【試合結果 順位表】

 大歓声を浴びて柔和な笑みがこぼれる。ベンチ内で選手を出迎える勝利の儀式。盛り上がる連覇へのムードの中、落合監督はいつもと少しも変わらない。その姿がマジック点灯を告げていた。

 「このままでいいんだろうけど、ゲームセットと言うまでは気を抜いたらいかんな」。試合後の会見。短い言葉は連覇という頂が見えてきたことを意味している。マジックゼロになるまでオレ流を貫く。天王山第3ラウンド。この夜も、そんな戦い方で押し切ってみせた。

 緊迫した投手戦。少ないチャンスを着実に生かそうと、選手たちは役目に徹していた。そして6回、ブランコが均衡を破った。1死一、二塁でヤクルト・増渕の初球、甘い134キロ直球を逃さない。「相手は変化球を打たせて併殺狙い。初球は直球を見せてくる」。的確な状況判断と読み。信頼して使ってくれる落合監督に応えようと必死な主砲は「少なくとも走者を進めたい。打球を上げようと思った」。中堅フェンスを直撃する先制の二塁打となった。

 必死なのはブランコだけではない。8回だ。2死から、その主砲への危険球(頭部死球)で林昌勇(イムチャンヨン)が退場。続く谷繁は急きょ救援の松岡から四球を選んだ。谷繁は前の打席で送りバントを2度失敗。ここで和田は「谷繁さんの期するモノが伝わってきた」という。2球続いたフォークを巧みに左翼席へ。千金の12号3ランが効き、ヤクルトの反撃を振り切った。

 「きつく、重たい試合が続いてる。点を取るのが僕らの仕事」。和田が言うように、選手各自が役割を果たす。落合監督の突然の退任発表は9月22日。コーチ陣11人の退団も決まった。普通なら動揺し、チーム状況が悪化しかねない。それが退任発表からここまで14勝3敗2分け。どんな状況でもオレ流野球を貫く強さが中日にある。

 最大10ゲーム差あったヤクルトを逆転。あとはオレ流で総仕上げするだけだ。あす14日にも落合監督が宙に舞う。

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