残り1枠 一度自信なくした阪神左腕“第6の男”に名乗り

[ 2011年3月7日 12:21 ]

<神・横>2回を無失点で抑えた小嶋

オープン戦 阪神3-2横浜

(3月6日 倉敷)
 “第6の男”に堂々と名乗りを上げた。5回から2番手でマウンドに上がった阪神・小嶋は2イニングを無安打無失点。直球の最速が147キロを計測するなど進化のまっただ中にいる期待の左腕が開幕ローテ入りへ存在感を存分に示した。

 これが5年目・小嶋の凄みだ。燃え上がる胸の内を表すようにスタートから飛ばした。先頭の9番・松本の3球目に計測した147キロは昨秋腕を下げる新フォームに挑戦してから最速タイとなるスピード。1死で迎えた石川も2ボール2ストライクから外角低めの145キロで見逃し三振に斬って取った。危なげなく2回を投げ終えてアピールに成功。久保、能見、スタンリッジ、岩田、榎田と開幕ローテが固まりつつある中で最後の1枠は前日に好投したメッセンジャーと小嶋の一騎打ちの様相を呈してきた。

 昨年は1軍で3度先発機会を与えられたがいずれも失点を重ねて力を発揮できなかった。中でも4月15日の巨人戦(東京ド)で8回にラミレスに浴びた左翼への本塁打が今でも頭に残っている。

 「自分の球をあんな簡単にスタンドに運ばれてしまった…。どうしようもないと思った」。自信を失ったまま模索を続ける中で探し当てたのが高校時代のものをベースにした今のフォームだった。「10キロも球速が上がって今年は直球に自信が持てている。あとは変化球の精度を上げていきたい」。確かな手応えを胸に今は左腕を振る。昨年味わった悔しさを晴らすべく残された“1枠”をつかみ取ってみせる。

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2011年3月7日のニュース