マー君の元ライバル 緊急登板で巨人斬ってアピール成功

[ 2011年3月7日 11:26 ]

 俺もユウちゃんだ。日本ハムの植村祐介投手(22)が6日の巨人戦(札幌ドーム)に登板し、1イニングを2三振含む3者凡退と完璧に抑えた。5回に緊急登板。続く斎藤佑樹投手(22)との「祐&佑リレー」を実現させた。黄金ルーキーの登場へ見事な露払いとなったが、同い年、そして同じ「ユウ」としてのライバル心もしっかりとのぞかせた。

 先頭の鶴岡を右飛に仕留め、植村がリズムに乗った。続く矢野、亀井と伝家の宝刀・シンカーで連続空振り三振。「変化球が凄く良かった。一番はシンカーですね。カウントも取れるし、空振りも取れた」と完璧な投球内容に胸を張った。

 緊急登板にも動じなかった。先発のウルフが初回1死で打球を左足かかとに受けた。涼しい顔でその後も順調な投球を続けたが、次第に痛みが増してきたという。予定数に満たない4イニング、42球で負傷降板。この日は登板予定はなく、予備の投手としてスタンバイしていた植村に声が掛かった。「巨人相手に投げられラッキーでした」と重量打線にひるまず躍動した。

 後を受けた斎藤が3回無失点。黄金ルーキーにばかりスポットライトが輝くが、こちらも同い年の「祐ちゃん」だ。漢字こそ違えど同じ愛称を持つ。北照3年時は夏の南北海道大会準決勝で、マーくんこと田中擁する駒大苫小牧を1安打に抑えながら惜敗。当時から田中、黒滝(札幌日大)と「北の三羽ガラス」と呼ばれてきた。「(斎藤のことは)意識はしますけど。負けないようにしたい」とライバル心をのぞかせた。

 昨年12月には北照時代の同級生・美帆さんと入籍した。プロ4年間で1軍登板はわずか3試合しかなく、昨年は両足裏の疲労骨折で出遅れ2年ぶりに1軍に上がれなかった。初の開幕1軍を目指す姿に梨田監督は「カーブ、シンカーと緩急を使えていた」と素直に目を細めた。「いいアピールができた。結果を出し続ければ1軍に残れる」と意気込んだ植村。もう1人の祐ちゃんも、勝負のシーズンへ順調に結果を残している。

続きを表示

2011年3月7日のニュース