星稜・山下総監督は絶句「不思議な縁を感じます」

[ 2011年3月7日 06:00 ]

尾藤公氏、死去

 虫の知らせだったのか。尾藤氏の訃報に星稜・山下智茂総監督(66)は「実はきょう、病院にお見舞いに行こうと思っていたところなんです。朝8時30分頃にホテルの玄関を出ようとした時に電話がありまして…」と絶句した。金沢星稜大野球部の合宿で、前日に和歌山県日高郡に到着したばかり。「まさか自分が和歌山に来た時とは…。不思議な縁を感じますよ」と話した。

 球史に残る延長18回の熱戦。山下総監督は「私の人生観、野球観を変えた一戦。尾藤さんの“日本一になるんだ”という執念は本当に凄かった」と振り返る。その後も両校の交流は続き、昨年9月23日には甲子園での「再戦」が実現。車椅子で球場入りした尾藤氏に歩み寄った山下総監督は「早く元気になってください」と声を掛けた。くしくもそれが最後の対面となり「甲子園でお会いした時は元気だった。ただ残念と言うほかない」と悲しみに暮れた。

 ▼日本高野連・奥島孝康会長 高校野球の発展に多大なご尽力をいただくとともに、野球を通じて人間育成を唱え続けられた。非常に残念です。

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2011年3月7日のニュース