涌井が最短KO…要因はそろっていた

[ 2009年9月28日 06:00 ]

<西・楽>3回無死一、二塁、ナインに囲まれる涌井秀章

 【西武4―11楽天】CS進出へ命運を懸けた一戦で、エースの涌井の体は悲鳴を上げていた。大迫トレーニングコーチは「ここにきてWBCから投げ続けてきた疲れが出た。WBC組で最後なんじゃないの?疲れが出たのは。涌井には登板後、“次の登板日までメニューを落としてほしい”と言われた」と証言した。

 初回から低めの直球は伸びを欠き、カーブは打者の手前でワンバウンドを繰り返した。今季最短の4回4失点KO。初回に3四球などで34球を費やすなど、全101球中、ボール球は半数近くの44球。制球難から自滅したのは明白だった。涌井の今季平均投球数は127球。160球以上も3試合ある。さらに2戦連続で中5日の先発。“壊れる”要因はそろっていた。涌井は「きのう(26日)逆転負けして勝とうという気持ちがいつも以上に出てしまった。大胆にいけなかった」。次回登板は10月4日楽天戦(Kスタ宮城)が有力。その時までチームは希望をつないでいられるのだろうか。

 ≪楽天と4差…渡辺監督ガックリ≫残り8試合で3位・楽天とは4ゲーム差となり、CS進出の可能性は厳しくなった。渡辺監督は「涌井はきのうの岸と一緒。うつっちゃったのかな。いっぱいいっぱいの投球をしていた」とガックリ。母校の前橋工野球部OB会約40人が応援に駆けつけたが、勝利には結びつかなかった。それでも指揮官は「野球は最後の最後まで分からない。切り替えてやるしかない」と前を向いた。

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2009年9月28日のニュース