【男子ゴルフ】米沢蓮「苦しいことしかなかった」2年間支えた「お父さんみたいな存在」と「背負うもの」

[ 2026年4月26日 21:18 ]

男子ゴルフツアー 前澤杯最終日 ( 2026年4月26日    千葉県 MZGC=6652ヤード、パー72 )

<前澤杯 最終日>プレーオフの末に優勝した米沢(右)は前澤氏からトロフィーを贈られる (撮影・西川祐介)
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 単独首位で出た米沢蓮(26=LAND CARRY)が6バーディー、1ボギーの67で回り、通算23アンダーで並んだ宋永漢(34=韓国)とのプレーオフを制した。24年横浜ミナト・チャンピオンシップ以来2年ぶりのツアー3勝目を挙げ、優勝賞金4000万円を獲得した。

 逃げ切りのシナリオがもろくも崩れた。2打リードで迎えた17番、ティーショットを大きく右に曲げた。レイアップ後の第3打もグリーン右のラフにこぼれて、そこから寄せ切れず痛恨のボギー。ほぼ同時に18番でバーディーを奪った宋永漢に追いつかれた。

 「そこまで完ぺきに近いゴルフをしてきたのに、やっちまったと思った」。たった1ホールで流れは一気に悪い方に傾いた。

 18番でもティーショットが右ラフに入り、第2打はグリーン手前のカラーに落ちた。それでもキャディーと「絶対勝つ」と声を掛け合い、ピンまで25ヤードをパターで寄せてパーを拾い、何とか生き残った。

 プレーオフには嫌な思い出がある。昨年8月のISPSハンダ夏に爆発トーナメントでは東北福祉大の先輩・比嘉一貴と対戦し2ホール目で敗れている。

 当時の場面が頭をよぎったが、米沢は「絶対にバーディーを取らないと勝てない」と自らを鼓舞。ティーショットをフェアウエーに運び、残り152ヤードから8Iを強振した。グリーン左サイドに落ちたボールは傾斜を下って1・5メートルへ。「考えた通りにうまく寄ってくれた」。完ぺきなアイアンショットで値千金のバーディーを引き寄せた。

 24年に中日クラウンズで初優勝を飾り、横浜ミナト・チャンピオンシップで2勝目を挙げた。しかし、そのシーズンに帯状疱疹(ほうしん)を発症。その後はずっと座骨神経痛に悩まされている。プレー中に足にしびれが出ることがあり、国内初戦の東建ホームメイト・カップは第1ラウンド後に棄権した。

 体調が戻らない影響でゴルフも不振に陥った。「突き詰めて物事をやりたいタイプなのでミスが許せなかった。感情的にもなった」と精神的にも追い込まれた。この2年間を「苦しいことしかなかった」と振り返った。

 どん底の状態で支えになったのがナショナルチーム時代の恩師で今も指導を受けるガレス・ジョーズ氏。「10年の付き合い。コーチとしてではなく1人の人間として相談できる間柄。お父さんみたいな存在。次頑張ろうという気持ちにさせてくれる」。うまくいかないことがあっても、ジョーンズ氏の言葉で心を癒やしてきた。

 米沢は「背負うものが増えた方がプレーは良い方にいく。僕は調子に乗りやすいタイプなので」と笑ったが、家族の存在も大きい。昨年結婚した夫人は岩手県の自宅を早朝に出発し、応援に駆けつけた。夫の勇姿を見届け「勝つと信じて応援していた。常に一生懸命頑張っている。それを見てきたので良かった。プレーオフのセカンドは泣きそうになった」と目を潤ませていた。

 この優勝でポイントランク1位に浮上した。年間王者を目標に掲げる26歳は「この優勝で勢いを付けて、残りの試合も全力で戦っていきたい」と視線を上げた。次戦は2年前に優勝した中日クラウンズ(30日開幕)。好相性の名古屋GC和合Cで2週連続優勝を目指す。

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