伊勢ケ浜親方、暴行認めた「処分を待っている」…酒席で酔った伯乃富士に激怒、酒瓶で殴打か

[ 2026年2月28日 05:00 ]

稽古場から引き揚げる伊勢ケ浜親方(撮影・中村 和也)
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 大相撲の伊勢ケ浜親方(34、元横綱・照ノ富士)が弟子の幕内・伯乃富士(22=伊勢ケ浜部屋)に暴力を振るい、日本相撲協会から事情聴取を受けていたことが27日、明らかになった。師匠による弟子への暴力行為は極めて異例。春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)を前に、角界最多の力士31人、関取7人を抱える大所帯に激震が走った。

 本場所での満員御礼が続く角界に水を差す事態となった。伊勢ケ浜親方は大阪市内で取材に応じ、暴力行為を認めた上で「協会の処分を待っている。これ以上何かを話すと、話がこじれるのが一番悪い。協会からちゃんとした答えを出すと思う」と話した。

 複数の関係者の話によると、24日の春場所の番付発表前に、店で酒に酔った伯乃富士が女性に絡み、激怒した伊勢ケ浜親方が暴行を加えたという。酒瓶で殴ったと証言する関係者もいる。

 協会には一連の事態を伊勢ケ浜親方が自ら報告。暴行した翌日、伯乃富士と同じ酒席にいた錦富士に「協会に事実を2人の口から話してくれ。自分がやったことも協会に話すから」と伝え、24日に3人で東京・両国国技館で聴取を受けたという。部屋の力士には「責任ない行動を取ってしまった」と謝罪した。

 伊勢ケ浜親方は現役時代に優勝10度を誇り、昨年1月の初場所で現役引退。6月に部屋を継承した。元横綱・白鵬が師匠を務めた旧宮城野部屋勢が一昨年4月に移籍しており、同部屋出身の伯乃富士は今後の飛躍が期待されていた。現在、伯乃富士は大阪での稽古には参加しておらず、伊勢ケ浜親方は「先場所の足の痛みで治療を受けるのは前から予定が入っていた。あと2、3日ぐらいしたら戻ってくると思う。相撲を取れる状態じゃない。足のじん帯が切れて治療中」と説明した。

 近日中に日本相撲協会のコンプライアンス委員会が調査し、春場所後の理事会を経て処分が決まる見通し。大関から序二段まで転落し、最高位に上り詰めた元横綱は「今ああだこうだと言うのは、言い訳にしかならない。本当のことを話したので」と語った。

 【角界の主な暴行】
 ▽時津風親方(元小結・双津竜) 07年6月、17歳(当時)の力士に長時間にわたるぶつかり稽古を課すなど兄弟子3人に暴行を指示し死亡させた。解雇され、傷害致死罪で懲役5年の有罪判決。
 ▽横綱・朝青龍 10年初場所中に東京都内で知人の一般男性に暴行。横審が引退勧告を用意するなど追い込まれ責任を取って引退。
 ▽横綱・日馬富士 17年10月、秋巡業中の食事会で平幕・貴ノ岩の態度に腹を立てて暴行。九州場所中に発覚し大問題に。責任を取って場所後に会見し引退。
 ▽幕内・貴ノ岩 18年12月、冬巡業中に付け人に素手で顔面を殴打するなど暴行。責任を取って引退。
 ▽十両・貴ノ富士 18年3月に付け人に暴行し1場所の出場停止。19年8月に再び暴行が発覚。理事会で事実上の引退勧告を受け、現役続行を希望したが、最終的には引退届を提出。
 ▽中川親方(元幕内・旭里) 20年7月、弟子3人に対して暴力や「殺すぞ」など暴言を吐き、委員から平年寄へ2階級の降格処分を受け部屋も閉鎖。
 ▽幕内・北青鵬 弟弟子2人に対する暴力行為が24年2月に発覚。責任を取って引退した。師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)も監督責任を問われ、2階級降格などの処分を受け、部屋は閉鎖に。力士らは伊勢ケ浜部屋預かりに。

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