【世界陸上】円盤投げ・湯上剛輝は予選敗退「夢のような時間」デフアスリートが確かな足跡

[ 2025年9月20日 11:09 ]

<世界陸上8日目>男子円盤投げ予選、スタンドに手を振るる湯上(撮影・木村 揚輔)
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 男子円盤投げ予選A組に出場した湯上剛輝(32=トヨタ自動車)は56メートル40で19位。予選通過記録の66メートル50には届かず、予選敗退だった。

 日本勢の出場は07年大阪大会以来2人目の出場。「夢のような時間だった。世界とは遠いと呼ばれていた種目でこの舞台に立てた。家族や友人、コーチの方々と同じ空間を共有できて幸せできた」と振り返った。

 先天性の重度難聴があり、日常生活では人工内耳をつけている。それでも競技中は人工内耳を外してプレー。「理由は2つ。1つは、遠心力で外れてしまうから。もう1つは取ることで何も聞こえなくなる。自分の世界に入りやすい」と明かした。

 追い込まれた3投目に、会場に手拍子を求めた。もちろん音は聞こえないが「思いっきり楽しんじゃえと言う気持ちあった」と言う。会場の一角には100人以上のデフアスリートの仲間がサインエールで応援。「聞こえていなくても肌で感じるビリビリしたものがあった」と笑顔で語った。

 今季は64メートル48の日本新記録を樹立。開催国枠エントリー設定記録62メートル60を突破し、初出場をかなえた。「聴覚障害者のアスリートで世界陸上に出たのはたぶん僕が初めて。僕の姿を見て、少しでもデフアスリートの刺激になってくれたらうれしい」と話した。

 11月には東京で開催されるデフリンピックがある。「日本チーム一丸となって過去最高メダルを目指したい」と次なる戦いに視線を移した。

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