【柔道全日本選抜体重別】阿部詩が優勝!パリの敗戦を糧に…ロス五輪へ「やっと一歩を踏み出せた」

[ 2025年4月5日 20:02 ]

柔道全日本選抜体重別選手権第1日 ( 2025年4月5日    福岡国際センター )

<柔道体重別選手権>女子52キロ級決勝、優勝し笑顔を見せる阿部詩(撮影・岡田 丈靖)
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 世界選手権(6月、ブダペスト)の代表選考を兼ねて、選抜された各階級8人の精鋭で争われた。

 女子52キロ級は、東京五輪金メダルの阿部詩(24=パーク24)が優勝した。この大会には高校2年時から出場して計3度3位に入っているが、優勝は意外にも初めて。初戦は大井彩蓮(滋賀・比叡山高3年)を技あり1つ、有効1つの優勢勝ちで下し、準決勝は竹内鈴(27=パーク24)に指導3つの反則で勝利した。

 決勝は、今年のグランドスラム・パリ大会優勝の大森生純(24=JR東日本)と対戦。ゴールデンスコアの延長戦に入って1分25秒、奥襟を取られて接近戦の危険な間合いとなったが「自分の技を信じて掛けにいくしかないと。ワンチャンスを逃すとダメだと思った。最後は執念で押し切るしかないと思った」と右からの豪快な大内刈りを決めた。息詰まる攻防から勝負が決まった瞬間、場内からはこの日一番の大歓声。阿部詩は感極まった表情で手を叩き、両拳を握って喜びを表した。

 昨夏、連覇を狙ったパリ五輪はまさかの2回戦敗退で号泣。そのショックはしばらく続き、周囲からの情報を遮断するために家でテレビも一切見ず「ぼう然としていた。全てを放り投げていた」と苦しい日々を過ごした。その後「それだと自分ではない。畳の上で戦うことが一番の生きがい」とモチベーションを取り戻すと、昨年11月頃から本格的な練習を再開。今年2月のグランドスラム・バクー大会で復活優勝を遂げた。

 この日は実力者ぞろいのハイレベルな戦い。決勝は、パリ五輪で敗れた時のような近い間合いから恐れず勝負に出て勝利をつかんだ。「パリでの負けから修正できている。一つまた成長できた」。敗戦を糧に進化を遂げ、確かな手応えをつかんだ。世界選手権(6月、ブダペスト)の代表入りは確実。「ロスへの道の第一歩につながった。やっと一歩を踏み出せたところなので、ロスに向けてもっともっと強くなりたい。必ずもう一度世界一になりたい」。まずは今年の目標である世界一奪還を成し遂げ、3年後の五輪へと向かっていく。

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