【スノーボード】三木つばき 日本勢初のW杯アルペン種目総合優勝 世界選手権連覇へ「全て出したい」

[ 2025年3月4日 04:45 ]

スノーボードW杯パラレル大回転最終戦 ( 2025年3月2日    ポーランド・クリニツァ )

スノーボードW杯女子パラレル大回転で総合優勝を決めた三木つばき(Miha Matavz/FIS提供)
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 女子で23年世界選手権覇者の三木つばき(21=浜松いわた信用金庫)がパラレル大回転(PGS)で今季2勝目を挙げ、非五輪種目のパラレル回転(PSL)に続く種目別優勝とともに、アルペン種目の総合優勝も決めた。いずれも日本勢初の快挙。今月16日開幕の世界選手権(スイス)に弾みをつけるとともに、来年に迫ったミラノ・コルティナ五輪に向けても飛躍のシーズンとなった。

 日本勢初の偉業を決めるゴールラインを通過すると、三木は右手でガッツポーズを繰り出した。PSLの種目別優勝は決めていたものの、本当に欲しかったのは五輪種目のPGSのタイトル。2種目を合わせたアルペン種目の総合優勝も決め、「本当にうれしい。言葉にならない」と流ちょうな英語でまくし立てた。

 同会場で行われた前日1日の試合は「結果を意識しすぎた」と転倒もあり5位。種目別5連覇中だったホフマイスター(ドイツ)にポイントで逆転されたが、一夜明け「いい意味で背負うものがない状態」で戦えたという。最終戦は相手が準決勝で敗れて直接対決はなかったが、決勝トーナメントは4本全て冷静に滑りきり、表彰台の頂点に到達した。

 毎年、数値目標を立てている三木。今季のW杯では「全試合の70%で4強入り」を公言していたが、ここまで計16戦で4勝を含む表彰台13回、4位1回で4強進出率は87・5%と大きくクリアした。数値化する習慣は、小2の時に味わった屈辱が原体験。「転校翌日がマラソン大会で、後ろから3番目だった(笑い)。6年までに優勝すると目標を立てて、ランニングして、優勝できた」。目標を立て、戦略を練り、何より惜しまぬ努力で世界トップに上り詰めた。

 シーズン前には長期遠征に備え、母・志保子さんから料理の手ほどきを受けた。一番好きな母の味は「トマトとナスとベーコンのパスタ」。当初はレシピ通りに作っても「全然違う味になった」というが、試行錯誤を重ね、同じ味を再現できるように。自炊力アップも、長いシーズンを戦う原動力となった。

 今季のもう一つの目標が、2年に一度の世界選手権でのPGS連覇。2年前は不在だった五輪連覇女王のレデツカ(チェコ)を倒し、真の世界一へ。「対戦できるならうれしいし、自分の持っているもの全てを出したい」と、来たる決戦へ目を輝かせた。

 ▽スノーボードW杯の種目別優勝 アルペン種目、PGS種目別、PSL種目別での優勝は三木が男女通じて日本人初の快挙だった。ハーフパイプなどのパイプ&パーク種目では多数の種目別優勝者が出ており、ミラノ・コルティナ五輪でも複数のメダル獲得が期待される。残る種目のスノーボードクロスでは、W杯優勝者が出ていない。

 ◇三木 つばき(みき・つばき)2003年(平15)6月1日生まれ、静岡県掛川市出身の21歳。4歳で競技を始め、11歳で史上最年少のアルペンスノーボーダーのプロ選手として登録。勇志国際高出身で日体大在学中。22年北京冬季五輪で女子PGS9位。23年世界選手権PGS優勝。W杯はパラレル回転も含めて通算7勝。妹・にこさんは柔道女子57キロ級で24年静岡県高校総体優勝。24年パリ五輪レスリング女子53キロ級金メダルの藤波朱理は大学同期の友人。1メートル73、68キロ。

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