【柔道】素根輝 兄・勝さんと兄妹タッグ再結成で五輪連覇へ「やりやすい。ありがたい」

[ 2024年3月12日 19:32 ]

兄・勝さんと練習する素根輝(撮影・小海途 良幹)
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 兄妹タッグで五輪連覇を目指す。

 柔道の女子日本代表は12日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで実施中の強化合宿を報道陣に公開。78キロ超級の素根輝(パーク24)は兄・勝さんを中心に稽古を行った。
 
 練習相手を務めたのは臨時ではなく、年明けから練習パートナーを務めてもらっており、「今年に入り兄にサポートしてもらう体制を整えた。やりやすく、何も気を使わない。助言も的確で、精神的な面も、体のケアもやってくれる」と明かした。

 素根は以前も勝さんにパートナーを務めてもらっていたものの、進学や練習拠点の変更もあり、21年東京五輪前にはパートナーを解消していた。五輪では金メダルを獲得し、その後は膝の手術を経て戦列復帰。昨年5月の世界選手権では五輪以来の世界一に輝いたものの、「内容的に今のままだと(パリで)金メダルは難しいなと思っていた」という。

 そんな時、助け船を出してくれたのが勝さんだったという。昨年8月、大会会場で久しぶりに再会すると、「何かあったら言って」と声を掛けられた。地元の福岡に家庭や仕事がある兄に甘えて良いものか逡巡したものの、2度目の五輪イヤーを迎えついに決断。兄の職場の理解もあり、「トレーナー派遣」という形で東京での兄妹タッグ再結成が実現したという。

 練習相手、助言をくれるコーチ、体をケアするトレーナーと1人3役をこなす勝さんだが、「自分は考え方がマイナス」とネガティブ思考の素根にとって、「前向きで気持ちを上げてくれる」という兄の存在は精神的にも大きなプラスになっているという。

 女子重量級のエースとしてパリでは金メダルを期待される立場。その重圧が日に日に増す中で、「どうしても不安になるが、兄が近くにいて気持ちを上げてくれるのでありがたい」と感謝した。

 柔道界の兄妹と言えば、東京五輪に続き同日金メダル獲得を目指す阿部兄妹。素根兄妹もまた、力を合わせてパリの表彰台のてっぺんを目指す。

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