「自分の世界観に引き込んだもん勝ち」BMX界のレジェンド内野洋平 2度目のXゲームへ
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世界最高峰のアクションスポーツの祭典「Xゲーム千葉大会」が、今年も5月12~14日の3日間、千葉・ZOZOマリンスタジアムで開催される。日本国内での開催は、昨年4月に続く2度目。この舞台に並々ならぬ思いで挑む、BMX界のレジェンドがいる。内野洋平、40歳。21世紀のBMXシーンをリードしてきた内野が大会に懸ける思いとは。(取材・構成 阿部 令)
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昨年4月22日。スタジアムの一角に据えられたフラットランドに登場した内野は、17年も待ってたどり着いた舞台の上で、我を忘れるほど興奮していた。高2でBMXに出合い、この道を極めていくことを決意。05年に22歳で初の日本一に輝くも、03年を最後にXゲームでフラットランド種目の実施がなくなった。
「気合は去年と変わらず入っている。去年は普段の自分ではなかった。練習を含めて、何カ月も前から。去年は自分の中で、全てを犠牲にしても練習したり、生活のリズムから合わせた。Xゲーム用に(トリックを)考えながらやるけど、普段の練習で良かった。練習時間を倍に増やす必要もない。それなのに、去年はめちゃくちゃ練習した。1日9時間とか(笑い)」
20年に新型コロナウイルスが流行して以降は試合に出なかったという内野。練習は継続していたため、「もう新技だらけで、絶対に行けると思った」というが、それが落とし穴だった。久しぶりの実戦に加え、1週間で1日も休まない猛練習のせいで、体のコンディションは万全とは言えず。迎えた本番、普段なら考えられないミスの連続で、まさかの予選落ち。「(実戦の)感覚をだいぶ失っていた。3年ぶりの大会で、いきなりXゲームだった」という蹉跌から学び、今年は心は熱く、頭は冷静に本番を迎えようとしている。
競技会によって細部のルールが異なるフラットランドだが、Xゲームでは1対1のトーナメント方式が採用され、各選手は90秒の持ち時間でトリックを披露。ベストトリックの得点で優劣を競う。同じBMXでもパークやストリートと違い、何もないまさにフラットなステージで、トリックの難易度や独自性を争う競技との向き合い方を、内野はこう表現する。
「結局、僕の競技って、自分の世界観に引き込んだもん勝ち。なので服装も大事。見せる技も大事だし、ステージ上の表情だったり、その雰囲気全てで、ジャッジや観客を引き込んでいく、みたいな。僕はそういう考えだから、自分が本当に格好いいと思う技しかやらない。だからこれをやったら点数が高いよな、というのは全く考えない」
そんなこだわりがあるからこそ、持ち技も独特だ。フラットランドでは前輪と後輪のハブに取り付けられたペグと呼ばれる金属製のバーに足を置き、車輪を軸に回転して技を打つのが王道。一方で内野の技は「意外とクルクル回らない。今の僕のスタイルはペダル(を使う技)が多い」。服も自分が格好いいと思うものを着る。20年間、ストリートスポーツの先頭で走り続けてきた40歳は、全てにおいてこだわりを前面に出し、“ウッチーワールド”にジャッジと観客を引き込んでいくことに全力を尽くす。
昨年に続き、ZOZOマリンスタジアムで3日間開催となるXゲーム千葉大会。BMXはフラットランドに加えパークとストリート、スケートボードも五輪種目となったストリートとパークのほか、ハーフパイプ状のランプを往復しながら技を競うバート、そしてモトクロスのベストトリックが実施される。一競技者でありながら、昨年はあらゆる競技を観戦し、時に練習仲間を応援したという内野は、ファンにもこう呼びかける。
「やっぱりできれば、グラウンドで見てほしい。僕らの競技って、遠くから見るものじゃない。スタンドからだと、成功したか失敗したかくらいしか分からない。近くで見てもらうのが一番」
間近で技はもちろん、ライダーの表情、息づかい、喜怒哀楽を味わい、成功すれば一緒に盛り上がるのがストリートスポーツの原点。その魅力をできるだけ多くの人に味わってもらいたいと、内野は願っている。
◇内野 洋平(うちの・ようへい)1982年(昭57)9月12日生まれ、兵庫県神戸市出身の40歳。幼少期から競泳に励み、高2の時にBMXに出合って転向。08年の世界選手権を皮切りに、計11度の世界一に輝く。13年からは世界大会「FLAT ARK」を主宰。20年11月に自らプロデュースした室内練習場「THE PARK」を神奈川県寒川町にオープンするなど、多方面で活躍中。1メートル76、62キロ。
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