早田ひな 貫禄V!五輪選考レース独走「元気だけは負けないように」大会前の体調不良乗り越え

[ 2023年5月8日 04:40 ]

卓球 全農カップ平塚大会最終日 女子決勝   早田4―2張本美 ( 2023年5月7日    トッケイセキュリティ平塚総合体育館 )

戸上(右端)の音頭に合わせてパフォーマンスする日向坂46の(左から)佐々木久美、松田好花と早田ひな(撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

 24年パリ五輪シングルス代表の第4回選考会として行われ、女子決勝は早田ひな(22=日本生命)が4―2で張本美和(14=木下アカデミー)を下して優勝した。五輪の選考レースで100点を獲得して通算332・5点とし、2位に125・5点差とリードを広げた。男子決勝では戸上隼輔(21=明大)が4―3で張本智和(19=智和企画)に競り勝ち、五輪出場圏内の2位に浮上した。

 全日本女王の早田が14歳の快進撃を止めた。挑んでくる張本美に対して第1ゲームを落としながらも、第2ゲーム以降に強さを発揮。「チャレンジャーとして向かっていく。あと、向こうの方が若くて元気なので、元気だけは負けないように意識した」。強い気持ちを持つ一方で8歳下の相手を見極めながら冷静に戦い、頂点に立った。

 大会前は体調不良に陥り、2回戦では横井咲桜(ミキハウス)にマッチポイントとされるなど追い詰められた。苦しい中でも一つずつ勝ち上がり「これ(優勝)は自信にして良いと思う」と笑顔。五輪の選考レースでもポイントを合計332・5点に伸ばし、2位の平野美宇(木下グループ)に125・5点差とするなど独走状態を維持した。

 補欠だった東京五輪後、参考にしたのがグランドスラム優勝20回を誇るロジャー・フェデラーだった。フォームに始まり、フォアやバックハンドの打ち方を見習い積極的に取り入れてきた。昨年9月に引退したテニス界のレジェンドからは、プレー面だけでなく慈善活動などに取り組む姿勢にも共感。理想のアスリートとして、その存在を自然と追いかけるようになった。

 「石川佳純選手が引退したことで、私も卓球界を引っ張っていかないといけない位置になってきている。フェデラー選手だけでなく、大谷(翔平)選手や羽生(結弦)選手、小平(奈緒)選手も好きで、人間性を見習っています」

 強いだけじゃない。誰からも愛されて尊敬される選手を目指し、自分自身を高めていく。

 ▽卓球のパリ五輪シングルス代表選考基準 22年全日本選手権終了翌日から24年全日本選手権終了日を対象期間とし、日本協会の強化本部が指定した選考会、国際大会での選考ポイント上位2人を選出する。全日本選手権や代表選考会に加えて世界選手権、アジア大会、アジア選手権、Tリーグ(個人戦、リーグ戦)が対象。23年1月から24年1月までの国際大会(個人種目)で中国の上位3位の選手に勝利した場合もポイントが付与される。今大会から獲得ポイントは昨年度に比べ2倍となっている。

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年5月8日のニュース