進化するママさんハードラー寺田 33歳で日本歴代2位タイ!視界はパリへ 自己ベスト0秒01更新

[ 2023年5月8日 04:33 ]

陸上 木南道孝記念最終日 ( 2023年5月7日    大阪・ヤンマースタジアム長居 )

女子100メートル障害、優勝し、笑顔を見せる寺田明日香(撮影・平嶋 理子)
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 女子100メートル障害決勝では、元日本記録保持者で東京五輪代表の寺田明日香(33=ジャパンクリエイト)が雨天ながら12秒86の自己新&大会新で制した。昨年5月の大会以降は大会に出ずに心身ともリフレッシュ。来夏のパリ五輪へ向けて復活の走りを見せた。男子の200メートルで鵜沢飛羽(とわ、20=筑波大)が20秒44、110メートル障害で泉谷駿介(23=住友電工)が13秒25と、それぞれ大会新記録で優勝した。

 会心のレースに、思わず笑みがこぼれた。寺田はリズムを刻みながら中盤から抜け出し、12秒86でフィニッシュ。自身が2年前に出した大会記録&自己記録を0秒01更新した。12秒73の日本記録に次ぐ日本歴代2位タイの好タイムながら「まだいける感覚がある。喜ぶのはまたあとにしようと思います」。本降りの雨という悪コンディションでの好タイムに確かな手応えがあった。

 “ママさんハードラー”は休養を経て強くなった。21年東京五輪に出場し、昨年5月のセイコーゴールデングランプリを最後に充電期間に入った。「五輪が終わって疲れたな、というのはどうしてもあった」と振り返る。その期間は徹底的な走力アップに着手。体幹を意識した効率の良い走りが可能となった。200メートルにもチャレンジしながら4月の織田記念で本職復帰を果たし、すぐに結果として表れた。「休んで良かった。走りたい気持ちが湧いてきたのが大きい」と語った。

 一度は表舞台を離れ、思いは再燃した。「楽しみながら陸上できている」と語る寺田は「今年中に12秒6台」と日本記録更新も視野に入れる。その先には目標に掲げる来夏のパリ五輪が待つ。「五輪の借りを返したい。観客が入っている五輪を経験していない。そこを経験したい。みんなに見てほしい」。33歳の新たな挑戦が始まった。

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