時松隆光の〝源ちゃん〟流ボギーを打たないゴルフ!!⑧ 確実に寄せるアプローチの極意

[ 2022年12月2日 12:00 ]

時松隆光の〝源ちゃん〟流ボギーを打たないゴルフ!!⑧ 確実に寄せるアプローチの極意
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 グリーン手前の花道からアプローチを失敗するとパーセーブは一気に難しくなります。ライが悪いならまだしも、フェアウエーからのミスは避けたいところです。そこで今回は、時松隆光プロに確実に寄せるアプローチの極意をレッスンしてもらいます。ポイントは状況に応じたクラブ選択と右手のフィーリングです。〝寄せワン〟の確率を高め、ボギーを叩かないゴルフを目指しましょう。進行役はティーチングプロのジミー常住氏が務めます。 動画で見る・時松隆光のボギーを打たないゴルフ⑧

 常住 ピンまで30ヤードの花道にボールがある状況です。しっかりと寄せたいところですが、時松プロはどのように対処していますか?
 
 時松 まずは状況確認をしっかり行ってからクラブ選択に入ります。選択肢は2つ。アプローチウエッジ(AW)かサンドウエッジ(SW)です。AWならグリーン手前に一度バウンドさせてから、グリーンに乗せて転がす打ち方になります。SWならフワッとした球でグリーンに直接乗せます。どちらも頭の中で弾道をイメージして、寄せやすい方を選択します。
 
 常住 この場合、ピンが手前のエッジから5ヤードあるかないかぐらいですが、このこともクラブ選択に影響しますか?
 
 時松 もちろん、ピンの位置も考慮した上でのクラブ判断になります。エッジからピンが近いと、SWを使う場合、エッジぎりぎりで、しかも高い球を打たなければいけません。ピッチエンドランよりも、ロブショットに近い弾道です。落としどころも限られるので、かなり難しいショットになります。
 
 常住 ということは、AWでのアプローチを選択することになりますね。
 
 時松 その通りです。AWならグリーン手前にボールを落とせるのである程度の許容範囲もありますし、距離感も出しやすいと思います。
 
 常住 問題は打ち方です。グリーン手前を狙ってもその通りにいかない人も少なくありません。何かいいアドバイスはありますか?
 
 時松 確かに、アベレージゴルファーのアプローチを見ると、ショートしたり、オーバーすることが多いようですね。その原因は絶対的な距離感が身についていないからです。まずは距離感を身につける練習から始めてみましょう。お勧めなのが、5ヤードぐらい先にカゴを置き、そのカゴに向かって、ボールを下手投げで入れる練習です。ある程度カゴに入るようになったら、今度は右手1本でクラブを持ち、15ヤードぐらい先を狙ってボールを打ちます。
 
 常住 手で投げたときのイメージのままクラブを振るわけですね?
 
 時松 正解です。ボールを投げるとき、右手の平を返したりしませんが、それと同じようにクラブフェースも返さずに目標に向けるように打ちます。片手打ちができたら、左手をクラブに添えて両手でボールを打ちましょう。
 
 常住 人によってはついフェースを返すこともあると思いますが?
 
 時松 おそらくそういう人は右手のグリップに力が入っていると思われます。ボールを投げる際、ギュッと強く握り締めませんよね。軽く握っているはずです。それと同じようにクラブも軽く握っておくと、フェースを返さずに打てます。
 
 常住 スイングと同じように体は回転させるべきですか?
 
 時松 もちろんです。腕だけだと速く振ったりするので、距離感をつかむのが難しくなります。ただし、体を回すからといって、ヘッドアップはNGです。インパクトまではしっかりとボールを見て、その後で胸を目標に向けましょう。
 
 (取材協力=千葉・アクアラインゴルフクラブ)

 ◆時松 隆光(ときまつ・りゅうこう)1993年(平5)9月7日生まれ、福岡県出身の29歳。5歳でゴルフを始める。沖学園高3年の時に九州アマ優勝。12年プロ転向。本名は源蔵だが、地元の寺から授かった隆光を登録名に。16年以来6年連続で賞金シードを獲得。ツアー通算3勝。20、21年選手会長を務める。ツアープロでは珍しいベースボールグリップ。
 
 ◆ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の40歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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