柔道女子63キロ級の長崎明誠の山里 6日開幕の高校総体でもVだ

[ 2022年8月3日 09:43 ]

総体でも制覇を誓う山里
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 今年3月に日本武道館で開催された全国高校柔道選手権の女子63キロ級で、長崎明誠の山里椿華(はるか・2年)がオール一本勝ちという圧巻の内容で初優勝を飾った。6日に愛媛県で開幕する高校総体で春夏制覇に挑む思いを聞いた。

 
 決戦の舞台となった人生初の日本武道館は長崎明誠の山里にとって格別なものになった。6試合全て一本勝ちで日本一。「どんな選手でもあんまりないことだと思うので、全国大会で出せたことは良かったと思います」と喜んだ。

 2回戦で昨年3位の優勝候補、徳田和華(淑徳)を撃破。「ヤマ場だと思っていました」という相手を下したことで勢いと自信がついた。その後も順調に勝ち上がると、決勝では浜重愛華(高川学園)と対戦。じわじわと攻めながら得意の寝技に持ち込み勝利をつかんだ。

 熊本県天草市出身。小1の頃に姉の影響で柔道を始めた。所属した牛深錬成館少年柔道クラブは寝技に力を入れており、ここで得意技の基礎を叩き込まれた。中学では柔道とともに「両親がしていた」という陸上部も兼ね、砲丸投げで全国9位に入るなど違うステージでも活躍。どちらの競技を高校で続けるか熟考したが、高校の練習に参加した際に粘り強く練習に取り組む姿勢を評価していた長崎明誠の小森監督が自宅を2度訪問。「絶対に日本一にするから」と声を掛けてもらい、長崎にやってきた。

 昨夏の高校総体では県予選2回戦敗退だったが、愚直に取り組む姿勢が実を結び、半年後に結果を出した。春夏制覇に向けて練習から立ち技と組手を強化している。「(理想は)男子よりも速くしないと組み勝てない。まだダメかなと思う」と試行錯誤している。

 6月の全九州大会では準決勝で敗戦。「日本一になって、変なプレッシャーを自分が感じてしまった」と悔しさを糧にして汗を流している。春夏制覇をかけた高校総体の本番が近づき、「強い気持ちで夏に挑みたい」と山里。畳の上で最高の自分を表現する。 

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