米政権がWNBAのグライナー救済策をロシア側に提案 服役中のロシア武器商人との交換で解放を求める

[ 2022年7月28日 10:34 ]

警官に手錠を外されるブリトニー・グライナー(AP)
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 アントニー・ブリンケン米国務長官(60)は27日、ロシアで拘束されている女子プロバスケットボール(WNBA)のブリトニー・グライナー(31=206センチ、フェニックス・マーキュリー所属)と、元海兵隊員ポール・ウィラン氏(52)を解放させるために「実質的な提案を数週間前にロシア政府に提示した」と発表。ジョー・バイデン大統領(79)が承認したことも明らかにした。

 具体的な内容については明かさなかったが、AP通信が匿名の関係者の話として伝えているところによれば、米国で禁錮25年の有罪判決を受けて服役しているロシアの武器商人、ビクトル・ブート受刑者(55)との交換をロシアに提案したとしている。

 グライナーはモスクワの空港で荷物から大麻と吸引器が見つかったために身柄を拘束され、有罪であることは認めたものの、意図せずにスーツケースの中に入っていたと主張。27日になって初めて出廷して証言したが、身柄を拘束された際に権利の説明がなく、弁護士への連絡ができなかったことや、税関の職員に対して翻訳アプリを使ってやりとりをしていたことなどを説明した。

 グライナーは2016年のリオデジャネイロ五輪と21年の東京五輪に米国代表として出場し、両大会で金メダルを獲得。WNBAでは2014年に優勝し、17年と19年には得点王にもなった。しかし今季は拘留が続いているためにプレーはできず、所属しているマーキュリーはここまで12勝16敗(12チーム中9位)と低迷している。

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