九州国際大付 室屋奏乃&今村涼、ペアで誓ったインターハイV

[ 2022年6月14日 11:56 ]

夏も制覇を狙う(左から)室屋、今村ペア
Photo By スポニチ

 九州国際大付(福岡県北九州市)の3年生ペア、室屋奏乃・今村涼(すず)組が3月の「バドミントン全国選抜大会」の女子ダブルスで頂点に立った。同校初の快挙だった。7月下旬に徳島県で行われる全国高校総体で春夏制覇に挑む。

 
 明神憲一総監督が「一人だけ音が違う」と評するスマッシュが武器の室屋と、1メートル68の長身を生かしたプレーを持ち味とする今村の才能が開花した。春の選抜で女子ダブルス初優勝。08年の北京五輪女子ダブルスで小椋久美子との「オグシオ」でベスト8に進出したOG、潮田玲子らも成し遂げられなかった同校史上初の快挙だった。初のタイトルに室屋は「メダルをかけてもらったり、(友だちや家族から)連絡が来て実感が湧いた」。今村は「脱力感があった」と話し、優勝を決めた瞬間に触れ「もうちょっと喜ばないと、と2人で話をしました」と笑った。

 九州国際大付のバドミントン部は、潮田のほかにも04年のアテネから16年のリオディジャネイロまで4大会連続で五輪選手を輩出している強豪だ。大分県生まれ福岡県育ちの室屋と、福岡県出身の今村は小学生の頃からの顔見知り。高校では昨年からペアを組んでいたが、昨夏の高校総体は3回戦敗退。なかなか結果が出なかった。

 最後のシーズンに向け、冬場の練習では男子部員を相手にレシーブ(守備)練習を繰り返した。室屋は「選抜で安定感は一番あったと思う。守っていて怖くはなかった」と感謝する。年明けには明神総監督に連れられOGの松山奈未が在籍する再春館製薬所(熊本)の練習に2人で参加。国内トップレベルのスピードを体感できた。今村は「レシーブ力が上がったし、長いラリーで我慢をして攻め続けられるようになった」と手応えをつかみ、結実した。

 高校1年の頃。今村は「インターハイ優勝」と紙に記した。それを見た室屋は「それ、いいね!」と自分の分も書いてもらった。以降、お互いの寮の部屋にその紙が貼られている。夢を叶えるときがきた。室屋は「一戦ずつやっていきたい。目標を成し遂げて終わりたいなと思います」と力強く宣言。今村は「積み上げてきたものを出せたらと思う」と意気込んだ。

続きを表示

2022年6月14日のニュース