トヨタ・西山雄介「積極果敢に」 27歳初マラソンでいきなり大仕事、2時間7分47秒の大会新記録V

[ 2022年2月7日 05:30 ]

陸上 別府大分毎日マラソン ( 2022年2月6日    大分市営陸上競技場着 )

初マラソンながら2時間07分47秒の大会記録で優勝した西山
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 27歳で初マラソンの西山雄介(トヨタ自動車)が2時間7分47秒の大会新記録で優勝した。2位に国内初マラソンだった鎧坂哲哉(31=旭化成)。3位に国内招待選手の藤曲寛人(24=トヨタ自動車九州)。上位6選手が2024年パリ五輪マラソン代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC、23年秋開催予定)の出場権を獲得。昨年は新型コロナウイルス感染症拡大のため延期され、開催は2年ぶりだった。

 鉄は熱いうちに打てという。だがじっくりと熟成を待つのも悪くない。27歳の西山が見事な走りで初マラソンVを決めた。「初めてなので怖いものもなく積極果敢に攻めていこうと思った」。前向きな気持ちは終盤にさく裂した。35キロ過ぎに飛び出した安川電機の古賀を39キロ地点で捉えると後続を引き離してゴールイン。ハムザ・サリ(モロッコ、20年)が作った2時間8分1秒の大会記録を更新した。

 「優勝が目標だったのでうれしい。でも初マラソンの歴代記録まで5秒遅かったのは残念」。初マラソン歴代1位(作田将希、2時間7分42秒)にわずかに及ばなかったことを悔やんだ。

 伊賀白鳳高(三重)3年の全国高校駅伝で1区区間賞。駒大では4年間、大学三大駅伝にフル出場しトヨタ自動車3年目の19年度全日本実業団(ニューイヤー)駅伝で3区区間賞を得るなど駅伝で実績を残した。満を持してのマラソン挑戦。西山を指導するトヨタ自動車陸上長距離部の佐藤敏信監督は「マラソンは本人の気持ちが向かないとダメ。今回はそのタイミングがうまくいった」と称えた。

 「早い時期にMGCが決まり、じっくり準備できるのでよかった」。7月の世界陸上(米オレゴン州)出場も決定。24年パリ五輪マラソン代表に向け遅咲きの大輪が開花した。(中島 泉)

 ◇第70回記念別府大分毎日マラソン上位成績◇
  順位 選手名   所 属      タイム 
 (1)西山 雄介(トヨタ自動車)  2時間7分47秒
 (2)鎧坂 哲哉(旭化成)     2時間7分55秒
 (3)藤曲 寛人(トヨタ自動車九州)2時間8分20秒
 (4)古賀 淳紫(安川電機)    2時間8分30秒
 (5)相葉 直紀(中電工)     2時間8分44秒
 (6)中西 亮貴(トーエネック)  2時間8分51秒
=以上がMGC出場権獲得=
 (7)赤崎  暁(九電工)     2時間9分17秒
 (8)山口  武(西鉄)      2時間9分56秒
 (9)兼実 省伍(中国電力)    2時間10分2秒
 (10)大六野秀畝(旭化成)     2時間10分11秒

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