渋野、五輪出場逃すも笑顔の67「奈紗ちゃんと萌寧にはめちゃくちゃ頑張ってほしい」

[ 2021年6月29日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー全米女子プロ選手権 ( 2021年6月27日    ジョージア州 アトランタ・アスレチック・クラブ(6740ヤード、パー72) )

最終ラウンド、15番でバーディーパットを決める渋野日向子
Photo By 共同

 渋野日向子(22=サントリー)は4日間でベストの67をマークしたものの、通算1オーバーの40位に終わり、東京五輪代表入りを逃した。28日に発表された世界ランキングで日本勢トップの畑岡奈紗(22=アビームコンサルティング)と2番手の稲見萌寧(21=都築電気)の五輪出場が決まった。大会は通算19アンダーでネリー・コルダ(22=米国)がメジャー初優勝した。

 前日の涙とは違う渋野らしい笑顔で、東京五輪代表争いの最後の戦いを終えた。逆転の条件だった単独5位以上には遠く及ばなかった。だが、晴れやかな表情で言った。

 「(五輪が)1年延期した時点で、どうしても優先順位がアメリカ(ツアー参戦)に向いてしまって。出られないのは凄く悔しいですけど、自分の今できることはやり切ったと思います」

 ちょうど1年前、渋野の世界ランクは13位で、代表圏内の日本勢2番手だった。新型コロナの影響で五輪延期が決まり、選考期間も延期。プロゴルファーとして、世界最高峰の米ツアー参戦を最優先させた。後悔はない。「奈紗ちゃんと萌寧にはめちゃくちゃ頑張ってほしい。テレビで応援したい」と五輪に出場する2人に心からのエールを送った。

 専属キャディーの新型コロナ再検査陽性により、この日もローカルキャディーとラウンド。前日4度池に入れて「10」を叩いた17番パー3では、第1打でグリーンを捉えてハイタッチで喜んだ。93位と出遅れた初日。ぎりぎり予選通過した第2日。コロナによるアクシデントの第3日。そして、初めて60台で回った最終日。「成長するために必要な経験だった」と振り返った。

 3カ月に及んだ米ツアー挑戦はひと区切り。7月16日開幕のGMOレディース・サマンサタバサ・グローバルカップから日本ツアーに復帰する。今後の目標は変わらず、米参戦。「本当に足りないものばかり。早くこっちで一年間通して戦える選手になりたい」とさらなる成長を誓った。

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2021年6月29日のニュース