大相撲初コロナ感染確認から一夜 感染力士の体調安定、他の体調不良者はなし

[ 2020年4月12日 05:30 ]

夏場所が延期となっても多くの部屋では稽古が行われている
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 日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は11日、協会員で初めて新型コロナウイルス感染が確認された幕下以下の力士について、体調は安定していると説明した。この力士は東京都内の病院に入院中。PCR検査で10日に陽性が判明した。力士の名前や所属部屋は公表されていない。

 芝田山広報部長によると、保健所からは当該力士が所属する相撲部屋で生活を送る協会員に対し、22日まで部屋で待機するよう指示があったという。稽古も同日まで中止で、部屋の消毒作業が行われる見込み。他の部屋を含め、11日時点で体調不良を訴えた協会員は当該力士以外にいないという。

 相撲協会は2週間延期となった大相撲夏場所(5月24日初日、両国国技館)について、無観客での実施や中止を含めて検討するとしている。

 《多くの部屋で週6稽古も》日本相撲協会は感染した力士の所属する部屋は稽古禁止としたが、その他の部屋に関しては稽古は制限していない。感染拡大の影響のため、夏場所初日は5月24日で、稽古休みに充ててもいい時期だが、都内のある部屋ではこの日、四股、すり足などの基本運動に加え、バーベルを使ったトレーニングを行った。部屋関係者は「最近は力のない力士が多いので、体幹などを鍛えるいい機会になる」と話した。

 相撲協会が全部屋に実施したアンケートでは、ほとんどの部屋が週6日、稽古をしているという。公共の施設が使えないことによって練習が制限されている他の競技の選手もいる中、大相撲の幕下以下の力士は部屋で生活しているため、稽古環境は整っている。

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2020年4月12日のニュース